広告シミュレーション想定と数値の付き合い方

広告シミュレーション想定と数値の付き合い方

これまでにリスティング広告やSNS広告のシミュレーションを提案したり、クライアントから要望をもらう機会が多くありました。今回の記事は数値シミュレーションを適切に捉え、提案に活かしていくために必要な考え方をまとめていきます。

広告シミュレーションはどのような時に必要とされるのか

広告シミュレーションを作成するキッカケ、理由は、①クライアントから要望を受けている②クライアントへの提案資料として必要、という主に2つだと考えます。

①は概ねWeb広告施策を取り組んできた経験が少なく、イメージを掴みたいという想いが強いと感じます。もしくは、インハウスで取り組まれてきた経過を踏まえ、代理店に委託した際に細かな知識やキャリアを計られるために要望する方もいるでしょう。

対して②は、営業マンがクライアントへのクロージング等に必要な資料として捉えます。前提としてWeb広告への興味関心が向いており、数値を提示することで、ニュアンスでの説明から明確化した提案へと持っていくためのものが強いと感じています。

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広告シミュレーションを作成する前に情報を整理

シミュレーションを作成する前に対象となる情報を整理しましょう。ある通販サイトを運営するクライアントに対して、リスティング広告を配信したいと要望を受けたと仮定します。

Amazonや楽天といった大手通販サイトはもちろんですが、競合となる企業や市場調査を行います。市場調査で競合性が強い、また検索エンジンにて商品検索の規模数を探ることで、ユーザーがどれ程その商品を求めている(検索ボリューム)可能性があるのかを調査していきます。

また、配信する地域や広告ターゲットとなる人物像をイメージしていきます。利用する顧客や活用シーン、市場状況からこういう人なら自社の商品・ツールを買うだろうなという「ペルソナ」をイメージしていきます。

広告シミュレーションを作成する前に情報を整理

シミュレーションで求められる指標の種類と頻度

シミュレーションを作成していく中で資料に落とし込んでいく「指標」があり、求められる資料によって記載する指標を選択する必要があります。

過去の経験より、多く求められる指標として。企業・商品の認知度を強めていきたいため、ディスプレイ広告をメインに配信していきたいのであれば、『広告表示回数』『広告クリック数』『推奨入札単価』。検索連動型広告でLPへ呼び込みたいのであれば、『キーワードの検索想定数』『顧客獲得単価』等が挙げられていました。

指標以外にも、先の競合・市場傾向。クライアントの予算感と施策期間を当てはめることで、クライアントに適した資料が作成されていきます。

リスティング広告のシミュレーションは困難

広告を運用している側にとって、広告に関する知識を増やしていく程、「シミュレーション」はあくまで想定であるという意識が強くなっていきます。

広告運用数ヶ月の間でのコンバージョン単価はどれ程で抑えられるか。また、1キーワードはどのくらいのクリック単価となり、コンバージョン数を何件獲得できるか。

クライアントからシミュレーションを求められる理由を考慮してになりますが、広告はGoogleやYahoo!といった検索エンジンや、対象期間の市場とユーザーの動向に左右されやすいという面があるため、リスティング広告のシミュレーションは困難とも言えます。

リスティング広告のシミュレーションは困難

シミュレーション数値が持つリスクを意識する

どのような商品であったとしても、数ヶ月先の市場の動きを予測して”確実に売れ続ける”といった商品販売は難しいと感じています。キャンペーンや競合が現れれば安定した売り方は難しくなり、リピート性がなければ単発で終わってしまう商材で終えてしまう可能性は付いて回ります。

Webマーケティングも同様であり、運用によって数字を改善することはできたとしても、安定施策の確立は難しく、また時間もかかってしまうものです。

シミュレーションの数字だけに注視するのではなく、広告運用の結果考えられるリスクや後々の施策を実施していく事が必要となってくるため、長期的な施策であることをクライアントとのコミュニーケーションの中で重視していくべきだと考えます。

クライアントとの温度感を共有する

リスティング広告は数字が絡むため、シミュレーションそのものは大事です。ですが、筆者の考えるシミュレーションとは、広告運用における最終的な目標達成のための仮説立てであることが前提と考えます。

全体的な広告運用の流れはクライアントと共有する必要性はありますが、事細かな設定や施策の中身までを理解してほしいと強要する必要はありません。

あくまでクライアントから広告依頼を受ける側、そして広告を運用する立場であり、意見を取り入れれば取り入れる程に広告の精度が上がる可能性はあります。

ですが、広告を受け取るユーザーを限定する可能性があることと、広告とは『正解』が見えにくい分野であることを「線引き」しておかなければいけません。

PDCAを回すことで広告の最適化を目指す

調査を重ねたとしても、実際に広告運用するまでは効果・結果を断定できず、シミュレーションが予想よりも異なる結果となる可能性からは逃れることはできません。

シミュレーションが外れたとしても、施策の取り組みと結果の振り返りによって、PDCAを回すことで目標達成のための構想を生み出していきましょう。

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