黄金比をはじめとする貴金属比で、より美しいデザインを。

黄金比をはじめとする貴金属比で、より美しいデザインを。

貴金属比という言葉を知っていますか?私たちが普段目にしているものに、「美しい」「心地よい」と感じることはありませんか?それにはすべて比率が存在しています。心をくすぶる比率には、「黄金比」「白金比」といった様々な種類が挙げられます。

今回は、そんな比率について解説していきたいと思います。

貴金属比とは?

貴金属比とは?

「黄金比」という言葉を一度は聞いたことがあると思います。「黄金比」は「貴金属比」の一種にあたります。

貴金属比

nの場所に自然数が入ります。第一貴金属比を「黄金比」、第二貴金属比を「白銀比」、第三貴金属比を「青銅比」と言います。よく聞く黄金比は、貴金属比の中の1つを意味します。

全5種類ある「貴金属比」はどれらも総じて人に美しいと感じさせたり、安心感を覚えさせたりします。この規則に従っていくと、デザイン経験が無い方でもプロに近づくデザインができます。現代のWeb制作やWebデザイン、DTPデザインなどのビジュアルデザインにおいて、プロなら意識せずに守っているデザインの「比率」です。

ですが、すべてのプロが比率をしっかりと求めてデザインしているわけではありません。むしろ、感覚的にデザインしたら貴金属比に近づいていくのがプロだとも感じます。中には、理論的にデザインをする人もいますが、デザインの要素や原則に倣って組み合わせていくことも、また一興ですね。

今日はその「比率」に目を向けて、ルールに則って美しくデザインする方法をお伝えします。

 

黄金比

黄金比は、貴金属の中で最も有名で、古代ギリシャより「神の比」と言われています。最も美しい比と言われ永続した比率です。英語だと Golden Ratio、世界で最も美しい比率との呼び名が高いです。

この黄金比は自然界にも多く見つけられます。例えば、松かさや花びら、葉の生え方においてもすべてに黄金比を見つけられます。その縦横の比率は【 1 : 1.618 】(約5:8)からなります。

また、美人である条件にも黄金比があるとされ、顔のサイズやパーツの配置により比率が出されます。その比率よりも小さい場合、小顔と判断されるようです。

黄金比

ひとつの線を a, b の長さで2つに分割するときに、【 a : b = b : (a+b) 】が成り立つように分割したときの比a : b のことであり、その値はどちらも【 1.618 】となります。その調和された比率は、トランプカードなどの日常的なものから、ギザの大ピラミッドからギリシャにあるパルテノン宮殿、システィーナ礼拝堂内にあるミケランジェロの「アダムの創造(Creation of Adam)」、ヴァン・ゴッホの「モナ・リザ」などの芸術分野まで、多数存在します。

 

最近ですと、郵便はがきや、カード類、名刺などにも黄金比が用いられています。Apple社のリンゴマークにも黄金比が使われていることで有名です。Apple製品はiPhoneやMacBookなど、様々なデザインに黄金比が用いられています。世界共通で美しいと感じさせるのは、さすがのAppleと言えますが、それらにもきちんと理由があることが分かります。

 

簡素で美しい印象を与えるには安定した比率が使用されているから、というのも大きな要因でしょう。実際、人間の脳は黄金比が使用されているモノやイメージを好む傾向にあり、そのほとんどが無意識の反応であることが分かっています。黄金比を活用し、デザインをしていくことで脳に強い印象を与えられます。

 

さて、実際に黄金比がどういった理屈で成り立っているかご説明しましょう。黄金比は、図形にも表すことができます。正方形の一辺の長さを1.618倍にすることで、美しく一貫した「黄金長方形」を作り出すことができます。正方形と長方形を並べることで、黄金比を表現できます。

一番右の長方形に黄金比を当てはめることで、正方形の大きさが徐々に小さくなります。それぞれ正方形の角を使用し、アーチ状の滑らかなカーブの曲線を描きだすことで、螺旋状の線を描くことができます。

黄金比

美しい螺旋のデザインは、自然界でも多く見受けられ台風や、貝殻、ひまわりなど、どれも魅力のあるものばかりです。

 

白銀比

白銀比は、古くより日本建築で使用されている比率です。黄金比と同様に皆さんに知られている比率でもあります。白銀比には2種類あります。

【比率】1:1.414=1:√2(約5:7)で示される「大和比」、【比率】1:2.414=1:1+√2(約5:12)で示される、「第二貴金属比」があります。

ちなみに余談ですが、日本人は四角形の中でどの比率を好んでいるのか調査をおこなったところ、その比率は 1:1.43という調査結果が出ています。「白銀比」に非常に近い比率であることが分かりますね。

白銀比(大和比)

白銀比

白銀比(第二金属比)

白銀比

白銀比で構成されている長方形は、長辺で2等分すると元々の白銀比で構成している長方形と似ています。最も美しいとされる比率で、日本の白銀比、西洋の黄金比と言われています。

日本の紙の規格で、A4やB4といったサイズは大和比が使用された身近なもので、いずれも白銀比を採用しています。それらの規格は、A4を半分にするとA5になるように折り返しても同じ比率が保持するため、美しさと利便性を兼備した比率と言えます。

日本古来の建造物にも白銀比は積極的に使われており、中でも法隆寺の金堂、五重塔は有名ですね。実を言うと、人気キャラクターも白銀長方形なのです。「ミッキーマウス」、「スヌーピー」、「ドラえもん」といった面々が名を連ねています。黄金比が広く親しまれる場合が多いですが、日本人向けのデザインや印刷物は白銀比(大和比)を用いた方が好まれたレイアウトになりやすそうです。

 

青銅比(第3貴金属比)

青銅比は、【 1:(3+√13) / 2 】で表される比のことを指します。比率がだいぶ難しくなってきましたね…。言い換えれば、【 1:1:3.303】(約3:9)と言えます。

青銅比

比較的手近な黄金比ですが、白銀比と比べ名前すら聞いた事が無い方も多いと思います。こちらも同様に貴金属の一つにあたります。デザインの現場ではあまり多用されていませんが、デザイナーとして知識のひとつに持ち合わせていきたいですね。

 

白金比

白金比は、正三角形の底辺の1/2の長さとその正三角形の高さの比に等しい定数です。その比率は【1:1.732 = 1:√3 】(約4:7) となります。

白金比

別名プラチナ比とも呼ばれる比で、デザインに使える比率として存在はするものの、青銅比同様あまり知られてはいませんが、こちらも美しい比率です。

 

第二黄金比

黄金比に対して、第二黄金比という比も存在します。近似値は【 1 : 2.618 】(約3:8) の比率です。

第二黄金比

しかしこちらも青銅比、白金比と同様使用されているシーンは少ないですが、あることは知っておけるといいですね。

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貴金属比をレイアウトに使うためのツールいろいろ

貴金属比をレイアウトに使うためのツールいろいろ

レイアウトのグリッドや余白間、写真のサイズ、配置など、あらゆるシーンで貴金属比、おもに黄金比や白銀比は活躍します。ただ、数値が計算式で求めなくてはいけないため、ちょっと割り出したい、というときでもいちいち計算機を叩いたりしなくてはならないとなると面倒です。

Web上で簡単に貴金属比各種を求められるツールをいくつかご紹介しますので、ぜひお役立てください。

 

Get Ratio

Get Ratio

http://getratio.com/

Get Ratioは、任意の数値を入れるだけで黄金比を含む様々なパターンの計算をしてくれるツールです。幅と比率を入力するだけで求められるので、無駄がなく分かりやすいのが特徴です。

 

Webデザイン「黄金比」計算ツール

Webデザイン「黄金比」計算ツール

http://zapanet.info/blog/item/1298

こちらの「黄金比」計算ツールは、一カ所だけでも任意の数値を入れれば、残りの幅を自動計算し黄金比を割り出してくれるツールです。入力が一カ所だけでもいい、というのが最大の特徴です。黄金比のみとはなりますが、見た目にもわかりやすく使いやすいですね。

 

また、「アスペクト比計算ツール」にも、黄金比、白銀比の幅を一括計算してくれる機能があります。美しい写真の比率を容易に計算したい方、必見です。ニュース、お知らせなどで使用するサムネイルの大きさを作る際には、利便性があります。例として、スクリーンショットでも活用できます。

 

Metallic Ratio

Metallic Ratio

http://voidism.net/metallicratio/

Web自体がシンプルで、計算ひとつするにしても気分があがりそうですね。Result部分の数値を変更でき、自動で黄金比はもちろん、白銀比を含むいくつかの比率で計算してくれます。

また、数値だけにとどまらず視覚でも比率を確かめる事ができるため、直覚的に望んでいるものを取得できます。デザインをする際、美しい比率が欲しい場合に使ってみてください。

 

比率を最大限に活用したデザインを

黄金比というと、数値の計算が大変…と、とっつきにくいと感じられると思いますが、上手にWebツールを併用してデザインに取り入れていけるといいですね。これからデザインを学ぶ方は、黄金比や白銀比、白金比など美しい比率とされる決まったルールに則ってデザインしてみると、必ずある程度の高みまでいけるでしょう。

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