
広告は大きく分けてテレビ、新聞などのメディア媒体の広告とWeb広告になります。WEB広告は リスティング広告、SNS広告などがあり、メディア媒体と比べて多くの種類があります。その中でも今回はDSP広告について解説していきます。
目次
DSP広告配信の流れ
DSP広告の配信を行う時には次の3つの用語を理解する必要があります。
- DSP(Demand Side Platform)DSPとは各媒体に広告配信を最適化させ、アドネットワークをまとめて、幅広く配信することができるツールです。
- RTB(Real Time Bidding)RTBとはインプレッションごとにオークションを行い、その結果配信をすることができる広告を決定します。
- SSP(Supply Side Platform)SSPとは媒体の広告枠販売や広告収益最大化を支援するツールです。インプレッションが発生するたびに、最も収益率が高い広告をDSPないから自動的に選択肢、配信します。
出典:Urumo 【図解】いまさら聞けない「DSP」とは?~基礎知識編~
https://www.innovation.co.jp/urumo/dsp/
まず、DSP広告の流れとして、インプレッションが始まると、SSPへ通知しユーザー属性など関係するデータと一緒にDSPへ入札のリクエストを送信します。リクエストを受けたDSPがRTBという方法で入札が行われるという仕組みで、DSP側では条件に合う広告主の選定が行われ、入札によって最高額を提示した広告主の情報をDSPがSSPに送信します。情報を受信したSSPが、最も高い入札金額を提示した広告主を選びサイト側に通知、広告掲載という流れになります。
配信をするのがDSPであり、広告の場所を提供している土台がこのSSPで、これらが繋がることで広告の配信が可能になります。これら一連の流れが、インプレッションごとに瞬時に実行されます。また、DSPの特徴として広告主側で細かなターゲティングや配信設定は不要で、DSP運用会社を通じて簡単に広告を配信できます。
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国内のDSP広告の運用代行会社
DSP広告の運用代行サービスを行っている会社が複数あります。利用する際には制作から運用代行までしっかりとサポートしてくれるところを選択しましょう。また、DSP広告運用を行っている主要3社をご紹介します。
①株式会社マイクロアド
株式会社マイクロアドが展開しているDSP「MicroAd BLADE」は、国内有数のシェアを誇るDSP運用会社です。現在、アカウント開設社数は18,000社を突破しており、高精度で多彩なマーケティングが可能です。
②株式会社プラットフォームワン
国内最大級の広告枠・在庫を保持しており、広告主の多様な要望に応じた配信を可能にするDSP運用会社です。BtoBマーケティングに特化している特徴があります。
③ユナイテッド株式会社
海外へ向けてのDSP配信も対応可能な運用会社です。また、表示回数やクリック数などの指標をクリエイティブ別や地域別、曜日・時間帯別など、色んな角度から検証できます。
DSP広告のメリット
DSP広告はユーザーの年齢や性別、住んでいる地域などの基本の情報と、検索履歴や行動履歴など興味や関心のデータを元に、特定のサイトや広告枠に配信されるのではなく、様々なネットワークに広告が配信されます。
DSP広告は、決まった広告枠に広告を配信するのではなく、広告に合ったユーザーに向けて最適化された広告を効率的に掲載していくことができます。従来の広告配信では実現出来なかったようなプラットフォームであり、ユーザーに対し効果的な広告をインプレッション単位で配信出来るのが最大のメリットです。より少ないコストで、今までの運用では不可能だった最適化をリアルタイムで実施でき、高い広告効果を追求することが出来ます。
DSP広告のデメリット
先ほどまで、DSP広告のメリットをお伝えしましたが、DSP広告を始める際には、デメリットも含めて検討しましょう。まず、広告費以外に発生する費用があります。広告費以外に発生する費用として、手数料や初期費用など広告費とは別で複数の費用が発生する場合があります。DSP事業者によって金額が異なったりするので、DSPを申し込む前に必ず費用は確認しましょう。
また、広告の配信先が分からない場合があります。一部のDSP広告であれば広告の配信先が開示されますが、大半のDSP広告はいつ・どの媒体が掲載されたかは不明のままとなります。配信先が不明であれば、どんな層が広告を見て興味を持ったかなど、ユーザー情報が取得できないため、次の広告配信に向けてどんな改善または施策に次の施策に活かせないです。
DSP広告を選ぶチェックポイント
・配信デバイスを確認する
DSP広告の中には、PCだけ、スマホだけなどデバイスが限定されているものもあります。配信したい広告が、どんなデバイスに向いているのかを考慮した上で選びましょう。
・ターゲティング条件を確認する
性別、年齢などの基本的なユーザー設定は出来ますが、地域や年収など細かなターゲティングは各DSP広告によって様々です。
主に2点のポイントを確認して、自分に合ったDSP広告を選びましょう。
種類で選ぶDSP広告の配信方法
不特定多数のユーザーに対し広告を配信するのではなく、ターゲットを絞り、商品やサービスに関心があるユーザーに対してのみアプローチし、広告の配信をおこなう方が効率的でコスト削減にもつながります。DSP広告を配信する方法には、オーディエンスターゲティングとリターゲティングの主に2種類があります。
①オーディエンスターゲティング
オーディエンスターゲティングとは、Cookieをもとにしたユーザーの情報を使った広告配信手法です。また、使用する情報のことをオーディエンスデータといいます。オーディエンスデータはユーザー属性や行動データなどのデモグラフィックデータやサイコグラフィックデータを、「DMP(Data Management Platform)」が管理し、このデータを利用して広告配信のターゲットとして適切なユーザーを自動的に決めます。
DSP広告にも広告の配信効果を最適化していくDMPのような機能を備えており、配信ターゲットを選定する上では、オーディエンスターゲティングの機能や精度は重要な要素です。また、DMPを企業独自で設けるところあり、DMPを設けることにより、外部DMPに自社サイトへのアクセスデータや保有する顧客情報を含めたユーザーへのターゲティングが可能になります。
②リターゲティング
サイトに訪れたユーザーは、商品やサービスに対し高い関心を持っているといえ、そのユーザーに広告を再配信する方法を「リターゲティング」と呼びます。リターゲティングの目的は、サイトを訪問したものの最終アクションに至らなかったユーザーに再度アクションを促したり、アクションを起こしたユーザーにもう一度アクションを喚起したりすることです。
リターゲティングを行う場合、サイトに訪れたユーザーを分類し、行動意欲が高いユーザーと低いユーザーと分けることが重要です。例えばサイトへと訪れた日を基準に、1カ月以内に訪問したユーザーと訪問から1カ月経ったユーザーとに分け、内容の異なる広告を配信します。
こちらの記事ではリターゲティングについて詳しく解説しています。興味のある方はぜひご覧ください。
【関連記事:リターゲティング広告の仕組みと効果的な活用方法を紹介】
DSP広告でより効果の高い広告配信をしよう
サイトに訪れるユーザーやコンテンツの内容に合わせ、ターゲティングを行う方法やターゲットデータの情報などを比較しながらサービスを選定しましょう。また、各DSPで自ら入札し合わないようターゲットの重複に注意し配信を行い、無駄なコストを使わないよう最適化された広告を表示できるところを選ぶと良いでしょう。
効果の可能性がありそうな配信先に集中して配信したほうが費用対効果が上がるため、効果の高いSSPに配信を集中しましょう。反対に効果の薄いところは配信を停止するなど広告の比較、選定をすることが大切です。
また、望んだほど効果が上がらない場合、定期的に広告の効果を検証し、配信先、広告内容の変更をするなどして、効果を確認しながら次への糧にしていくことも重要です。
DSP広告をうまく利用しましょう
今回はDSP広告に関して説明しました。自らDSP広告を運用しないため、依頼する運用会社をしっかり調べる必要があります。あなたの目的や予算などと合っているかどうかをしっかり吟味してからDSP広告を利用して、最適なマーケティングをしていきましょう。
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