
過去に見ていたページをもう一度見たいのに更新されてしまい、以前のページが見ることができなくなった経験はありませんか?過去のページが見たい時に便利なサイトがあることをご存知でしょうか?
本記事では、過去のWebページを閲覧できるウェイバックマシーンについて、その使い方と活用方法を紹介します。
目次
Wayback Machine(ウェイバックマシン)とは?
Wayback machine(ウェイバックマシン)はInternet Archive(インターネットアーカイブ)が提供するサービスで、過去のウェブページの状態を確認することができるサービスです。
1996年に、アメリカにある非営利団体インターネットアーカイブと、同じくアメリカにあるアレクサ・インターネット社がサービスの提供を開始しました。運営資金を寄付でまかなっているため、Wayback machineの利用は完全無料となっています。
Wayback machineが保存しているのはWebサイトだけではなく、本や映画から、音楽・ソフトウェアまで幅広く保存されています。Wayback machineは日々更新されており、情報はWayback machineに記録され続けています。コンセプトとしては、「インターネット図書館」のイメージです。
Wayback Machineの使い方
英語で書かれていて、ドキドキするかもしれませんが操作方法は簡単です。
- WayBack Machineのサイトにアクセスする。
- URL検索部分に過去の情報を見たいサイトのURLを入力し、「BROWSE HISTORY」をクリック。
Wayback Machineの実際の操作手順
今回は、Amazon(アマゾン)で試してみました。
円の色はデータの収集方法が異なるだけで、色さえ付いていれば、過去の姿を日単位で閲覧することができます。
※年の切り替えをカレンダー上部の棒グラフ部分をクリックすることで切り替えることが可能です。
試しに、2008年10月18日のアマゾンのサイトを確認してみましょう。最上部の棒グラフや日付等の部分はWayback Machineのナビゲーションです。
(面白いことに、ページ内のURL・ バナーなど、リンクをクリックすると、ページさえ存在していれば、現状のページと同じようにサイト内を回遊することができます。)
2008年10月18日のアマゾンの姿です。今のアマゾンってどんなページの作りだっけ?となりました。2022年7月19日のアマゾンの姿も確認してみましょう。
プライム会員の違いしかわからなかったのですが…
スマートフォンバージョンにすると、その差は歴然でした!!
左:2008年10月18日のアマゾンスマートフォンバージョン
右:2022年7月19日のアマゾンスマートフォンバージョン
MFI(モバイルファーストインデックス)の影響もあり、2,019年バージョンは、スマートフォンで操作のしやすいデザイン構成になっている事がわかります。
MFIに関しては、こちらの記事に詳しく書かれています。
Webデザインはもう、スマホから!モバイルファーストの最新事情
上記にある、使い方の手順を進めることで、様々なサイトの過去の状態を確認することが可能です。
キーワードから検索する
Wayback Machineではキーワードで検索ができます。キーワードを検索窓に入力することでキーワードに関する過去サイトを見ることができます。
検索結果は下記の図のようになります。
グーグルで検索した時と違う検索結果になるため、違和感があります。狙ったサイトが出てくるわけではないので、普段はURLで検索し、補助的にキーワードで検索すると良いでしょう。
Wayback Machineで画像や動画も保存できるのか?
Wayback machineではあくまでサイトのアーカイブをするだけなので、サイト内の画像や動画の元のファイルを保存している訳ではないので、過去に遡って画像や動画を見ることはできません。
Wayback Machineで保存してある数の確認
Wayback machineでは、データがどれだけ保存されているかを確認することができます。
「https://sample.com」でWayback machineを検索すると「Saved 2,744 times between January 25, 1999 and July 11, 2022.」と検索結果がでます。2022.7/11に2744回データを保存した、という意味です。
Wayback Machineの信憑性について
2018年、アメリカで行われた裁判では、ウエブサイトでウイルスを拡散し、サイトを削除するという事件にて、ウェイバックマシンが記録した過去のサイト情報に対し、証拠能力があると裁判所で認められ、有罪判決が下された事例があります。
裁判で証拠能力が認められるということは、データが正しいという証明がされたということです。これにより、ウェイバックマシンのデータの信頼性は高いといえそうです。
Wayback Machineは中古ドメイン購入前にも利用できる
中古ドメインを購入する際は、過去のドメインの状態を確認する必要があります。中古ドメインの使用はメリットが大きいですが、デメリットもあります。判断は簡単ではありませんが、Wayback Machineを利用すれば、中古ドメイン購入の判断材料の一つとして役立ちます。
過去のペナルティの有無は自動ペナルティのみブラックリストチェックで確認することができます。
※手動ペナルティはGoogle Search Consoleのみでの確認となるため、ドメイン所有者のみが確認できます。
リンクサイトやアダルトサイトは購入しない方が良い
購入を検討しているサイトの過去の状態を確認し、英語や中国語などの外国語のページであった場合には翻訳をかけてみると良いでしょう。外国語サイト以外にも、アダルトサイトの運用を行うつもり以外は、過去にアダルトサイトであったドメインは購入しないほうが良いでしょう。
また、何度も過去のサイト内容が変更されている場合も注意が必要です。
Wayback Machineにサイト情報を登録する手順
Wayback Machineは独自のシステムで自動的にクローリングを行い、サイト情報を蓄積していきますが、サイトの持ち主がWayback Machineに手動で登録することも可能です。
Wayback Machineトップページにある、Save Page Nowに登録したいサイトのURLを入力し、SAVE PAGEボタンをクリックするだけでOKです!
Wayback Machineからサイト情報を削除する手順
Wayback Machineからサイト情報を削除したい場合、 info@archive.org 宛にメールで英語にて削除依頼を出します。サイトの所有者であることの証明なども英語でやり取りを行わなければならないので、英語ができない人にとっては、かなりハードルが高いと言えるでしょう。
英語が使用できない場合はクローラー自体をブロック
サイト情報の削除が出来るわけではありませんが、robots.txtファイルを使用することでWayback Machineのクローラー自体をブロックする事は可能です。
Wayback Machineで気になるサイトをチェックしよう!
Wayback Machineを使用することで、過去のサイト情報を確認することが可能です。デザイン変更であったり、中古ドメインの選定など利用方法にも幅があり役立ちます。ぜひ一度利用してみて下さい。
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