
仕事をする上で、一番大事なものは人材です。会社が存在しても働く人がいないと会社は成り立ちません。そして必要なのは、「個人」ではなく「チーム」で仕事をすることです。この記事ではチームワークの大切さを解説していきます。
チームワークが大切な理由

チームワークが大切な理由は、“個人では成し得ない規模の仕事で成果を出せる”ことです。
自分にはない能力スキルを持った仲間と仕事を一緒にすることで最高のパフォーマンスを発揮できます。また、企業においても生産性向上のためにチームワークの向上に力を入れている企業も多いでしょう。
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では、いいチームワークとはどんなチームでしょうか?
チームワークとは、目標を達成するために、チームメンバーで役割を分担して協働することすが、チームワークのいいチームは、チームワークの欠けるチームに比べると、具体的にどのような違いがあるのでしょうか?みなさんは「ベストチーム・オブ・ザ・イヤー」というものがあることをご存知でしょうか?
「ベストチーム・オブ・ザ・イヤー」とは、“その年最もチームワークを発揮し、顕著な実績を残したチームを表彰する”という賞です。ベストチーム・オブ・ザ・イヤーの選考基準には以下の4つがあります。
■効果
■効率
■満足
■学習
「効果・効率・満足・学習の4点がチームのアウトプットである」とドイツの学者が定義しているためです。結果や効率だけではなく、いいチームで活動することによっての満足度や学習できたと感じる度合が含まれています。
チームワークというと、ついつい「効率よく作業をして、良い結果を残せるチーム」だと考えてしまいがちですが、本当にいいチームワークとは、「良い結果が残せること、効率が良いことはもちろん、参加したメンバーそれぞれの満足度が高く、勉強になった、学ぶことが多かったと感じるチーム」なのです。
チームとグループの違い
あなたは「チーム」と「グループ」は何が違うかわかりますか?「チーム」も「グループ」も、複数のメンバーで物事に取り組みますが、取り組み方や結果には大きな違いがあります。
グループとは
グループとはある目的のために集まった人々、つまり単なる集団を指します。グループで成果を出すために必要なのは、個々人が最大限に能力を発揮することです。そして、グループの成果は、一人ひとりの成果を単純に合計したものになります。
つまり、1つのことに対して同じ作業をするのがグループになります。
チームとは
チームは、単なる集団ではなく、所属している一人ひとりの持つスキルや能力経験を掛け合わせることで、個人だけではチームで協力しあい、解決できないことも達成可能になります。グループでは個人の成果を高めることが重要とされていますが、チームの場合、メンバーの全員が一体化し、同じ方向性のもとに行動することで、より大きな効果や成果を生み出すことができます。
メンバーそれぞれ違う役割を担って作業をするのがチームになります。
チームワークで大切なこと
仲間で助け合うことはもちろん、自分でも率先していいチームワークを作りたいですよね?ではどのようにすればいいチームワークが作れるのでしょうか?当記事ではチームワークに大切なことをご紹介します。
1.チーム全員が明確な目標を共有すること
チームで仕事をするうえで、またチームで何かを成し遂げるうえで最も重要な事柄が、チーム全員が同じ目標に向かっているという事です。仕事でも、その他のことでもチームで活動するということは、最終的に達成すべき目標があります。ざっくりとした「○○をする」という目標は全員一致していても、目標までの行動内容が明確になっていない場合も多いのではないでしょうか?
チームが活動するにあたっての、明確な目標を共有する、意思疎通をしておくということが、その後の作業をスムーズにすすめるためには欠かせない事柄であり、「結果」・「効率」・「満足」・「学習」というチームワークの4つのアウトプットが変わってくるでしょう。いいチームワークにするためにも、最初に、チームが向かうべき明確な目標を共有し、正しい情報を見える化すること、言葉で伝えることが、とても大切なことなのです。
2.自分がすべきことをしっかりと認識すること
チームで活動するので、役割分担が行われます。役割分担をしっかりと意識することが、いいチームワークを生み出すために欠かすことができないものです。大きなプロジェクトに向かっていると、時には自分がすべきことを超えて、他人の領域に踏み込んで、口を出してしまう事もあるでしょう。もちろん、経験豊富な立場の人が新人に対してアドバイスや使い方などの説明をすることは必要かもしれませんが、何もかも指示していればチームワークの意味がありません。
また、反対に自分にも役割分担されているけど、誰かに助けてもらえばいいや、と考える人がいたとすれば、チームの歯車が狂ってしまいかねません。人の領域に踏み込む前に、また人に助けてもらおうと考える前に、まず自分が与えられた役割をしっかりと認識することが大切です。
そして、与えられた役割を、できる限りの努力でしっかりと果たすことが大切なのです。チームのメンバーそれぞれが、与えられた自分の役割分担をしっかりこなし、結果を出すことがチーム全体の成功に導くために欠かせないことなのです。
3.チームメンバー全員が積極的に取り組むこと
いいチームワークにするには、チームメンバーの全員が、プロジェクトに積極的に取り組むことが大切です。そのためにも、「1.チーム全員が明確な目標を共有すること」で書いたように、明確な目標の共有は非常に重要なものになってくるのです。
もしメンバー内で、プロジェクト成功に対する思いに温度差があったらどうでしょうか?一人は、「何が何でも成功させたい!」と意気込んでいるけれど、もう一人は、「自分は言われたことを最低限こなすだけでいい」、もう一人は「誰かについていけばいい」という具合なら、いいチームワークとは言えないでしょう。
当然メンバー内には、先輩もいれば後輩もいる、上司もいれば部下もいるでしょうが、個々人がそれぞれの立場にありながらも、全員が常に向上心を持って、しっかりと自律し積極的に取り組むことが大切なのです。
プロジェクトに対して積極的に取り組むことが、いいチームワークにするためにとても大切なことなのです。
4.チームの基本“報・連・相”を忘れない
「2.自分がすべきことをしっかりと認識すること」で自分の役割分担をしっかりと果たすこと、と言いましたが、何も一人だけで作業を進めればいいわけではありません。チームで作業するうえで欠かせないといわれている、“ほうれんそう”=“報告・連絡・相談”は、いいチームワークにするために、欠かせないことです。
反対に、報告・連絡・相談がないチームだと、安心して各自の役割分担をこなすことができません。誰が何をやっているのかわからない、チームメンバーの作業がどこまで進んでいるのかわからない、全体的な進捗状況がわからない、などがあれば、不安になり自分の作業を進めることができなくなるでしょう。
また、報告もせずに独りよがりな作業になってしまっているかもしれませんし、連絡をしないことで、無駄な作業が発生しているかもしれません。相談をしないことで、大きな間違いを犯しているかもしれないのです。各自が自分の役割分担をしっかりこなすためにも、報告・連絡・相談の機会を定期的に設け、全体が同じ情報を共有することが、いいチームワークに欠かせないことなのです。
5.リーダーがその役割を十分に果たせていること
いいチームワークには、各自が自律して積極的に仕事に取り組むことや、役割分担をきちんと果たすこと、全員で同じゴールを目指すこと、報・連・相を怠らないことなどを挙げてきました。報・連・相を怠らないことはとても大切なことで、チームメンバーが各自認識しておくべきことです。
しかし、いいチームワークにするためには、チームメンバー一人ひとりの行動と共に、チームリーダーの力量も大きく影響するでしょう。各自に役割分担を割り振ることも、リーダーの大切な仕事ですし、メンバーそれぞれの報告の場を持つのもリーダーの仕事です。全体に目を光らせて軌道修正して、正しい方向に導くことも必要です。
今までご紹介したような、いいチームワークにするために大切なことを実施して、指導しまとめることは、やはりチームリーダーの仕事なのです。リーダーが、各自のことをしっかり把握できておらず、適材適所になっていなく任せっぱなしだとバラバラのチームになってしまうでしょう。
いいチームワークにするためには、やはりチームリーダーがリーダーの役割を十分に果たせていることがとても大切なことなのです。
参考記事:リーダーシップの種類と求められるスキル
参考記事:リーダーとしてふさわしい人物の共通点
6.円滑なコミュニケーション
円滑なコミュニケーションを図るためには、個々のコミュニケーション能力を向上させることが大切です。コミュニケーション能力とは、人同士でお互いの感情・意見をやりとりする能力であり、スタッフ同士でのサポート、情報の共有を向上させ、円滑にコミュニケーションを図ることはとても重要なことです。対人へのストレスが少ないチームほど効果的に機能するといわれています。
チームワークを向上させることで、達成できなかった課題解決への糸口を見つけ出すことができます。チームリーダーは高い信頼関係と円滑なコミュニケーションを図れるよう、他のスタッフをサポートしましょう。
参考記事:苦手意識が強いコミュニケーションを上手く進めるために必要なこと
チームワークが悪い場合に生まれる問題
チームワークが悪い場合、さまざまなデメリットが生じてきます。起こりうるデメリットについて解説します。
1.個々のパフォーマンスの低下
チームは複数人で構成されています。メンバー一人が仕事をしているように見せかけ、実質的役割を放棄していたとしても、他のメンバーのパフォーマンスが良ければ、仕事をしないスタッフ分の仕事もある程度補えてしまうのです。このような社員を「ぶらさがり社員」といいます。
ぶら下がり社員がいることにより、下記のような事が起こります。
・本来であればチーム全員で達成すべき目標へのベストパフォーマンスを発揮することができない。
・スタッフ一人の手が減ることにより、生産性が低下する
2.責任になすりつけ・足の引っ張り合い
プロジェクトが成功した場合には、お互いを賞賛し、称えあうでしょう。しかし、プロジェクトが失敗に終わってしまった場合にはグループ内の雰囲気は円満とはいきません。
失敗の原因は誰にあるのか、失敗の責任は誰が取るのか。といった、お互いに責任を押しつけ、足を引っ張り合うことがあります。失敗の根本的な原因を探り、今後の改善点を話し合うことはせず、チーム内の人間関係は悪化してしまいます。
3.チーム内の意見が合わない
組織として活動する中で、価値観の違いで対立が起こることもあるでしょう。しかし、メンバーそれぞれが協調し同じ目標をチームとして達成するという意識が無ければ、意見の衝突にも解決の糸口が見つからなくなってしまいます。
4.スタッフのモチベーション低下
チームの中に「何度も同じミスをする」「提出期限を守らない」といった自己中心的で適当な仕事をするメンバーがいた場合、仕事をいていないメンバーの補助をするために、他メンバーが追加タスクを背負うことになります。
チームで動いている場合には、チーム全体へ評価が与えられるため、チーム内での不平等さに不平不満が生まれ、モチベーションも低下します。
チームワークの重要性を正しく理解しよう
チームだからこそ、個人では得られない成果を得ることができます。いいチームワークを発揮できれば、個人の力を掛け合わせた以上の結果を得ることができます。一人以上の力を発揮できる点が、グループとは大きく異なる点です。
チームの特性を活かすために、チームワークの重要性を正しく理解するようにしましょう。
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