体験価値とは?顧客に経験をさせるマーケティング戦略

体験価値とは?顧客に経験をさせるマーケティング戦略

情報過多の現在、体験価値を最適化するマーケティング戦略が求められています。今はただ商品や製品・サービスをアピールするだけでは、購入に繋がりません。現在、最新の手法は何なのか記事で解説していきます。

体験価値とは

体験価値とは

体験価値(カスタマーエクスペリエンス)とは、商品やサービスの値段や製品の機能性のウリなど、物理的ではなく、商品やサービスを通して顧客が感じる「感動や満足度」「喜び」の心理的感情を含めて評価したことを指します。低価格やサイトが使いやすいという個別の価値ではなく、顧客自身が興味をもって購入、洋服の場合は洋服を着用する、着なくなったら売るという一連のプロセスを通じて顧客が感じる体験価値が大切になってきています。

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商品・サービスが持つ価値

商品・サービスが持つ価値
商品・サービスが持つ価値は「体験価値」以外にも「物理的価値」「金銭的価値」の2つがあります。普段私たちが商品や製品・サービスを使う際に感じている感情が「物理的価値」「金銭的価値」に当てはまります。価値を理解することで、自社の商品・サービスで何の価値を感じてほしいのか、何の価値を提供できるのかが分かります。それぞれ解説していきます。

物理的価値

商品やサービスを利用して得られる価値。自動車で例えると「遠くまで簡単に移動することができる」「荷物を乗せられるから買い物が楽になる」は物理的価値に当てはまります。

金銭的価値

商品やサービスを購入する際にお金から得られる勝ち。例えば「SALEでいつもよりも半額の値段で服を替えた」等は金銭的価値に当てはまります。

体験価値が重要な理由

体験価値が重要な理由

従来の日本は、物理的価値・金銭的価値が高ければ、顧客を獲得できていました。しかし、現在の日本では、様々な商品やサービスが市場に出回っています。情報が多く、顧客が商品やサービスを選択することが難しくなってきています。沢山の商品やサービスが増えてきている現在だからこそ、体験価値が最も重要視されています。体験価値を重要視することでのメリットをご紹介します。

リピーター獲得が期待できる

商品やサービスに対する顧客の期待値は年々上がっている傾向にあります。期待値が高い為、高品質なサービス、低価格な商品であっても、顧客からすれば「想定通り」と感がられてしまいます。リピーターになる時は「想定以上の価値を感じることができた」時です。体験価値を含めてビジネス設計をすることで、顧客の期待値を上回る可能性が高くなり、結果リピーターに繋がります。

良い口コミを書かれる可能性が期待できる

愛着を持っている商品を「他の人にも知って貰いたい!」と感じることはないですか?高い体験価値を提供している商品・サービスはリピーター率は高く、SNSを通じて口コミが広がっていく可能性が期待できます。

【関連記事】「NPS」とは?顧客満足度との違い

価値が他社に流れることを低減できる

顧客に長期間愛される商品やサービスは、高い体験価値があります。高い体験価値がある商品やサービスは、他社への乗り換えリスクが低いため、長く安定した評価・収益を得ることができます。

顧客が求める体験価値とは

顧客が求める体験価値とは

物理的な顧客の求めているものを満たしているだけでは、顧客は商品やサービスを購入しなくなってきています。自分が顧客でどう感じたら商品やサービスを購入するのか、顧客の視点で体験価値を作り上げる必要があります。ブランディング事業を行うインターブランドジャパングループのC Space Japanが公表した「顧客体験価値(CX)ランキング2019」では、下記5つの要素が重要とされています。

5つの心理的な価値

顧客の視点で体験価値を作り上げる前に、5つに心理的な価値を把握しましょう。経験価値を提唱した経営学者は心理的な価値を5つに分解しました。

感覚的提供価値

視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚の五感を通じて、顧客が体験する感覚的な価値を指します。分かりやすい例を挙げると、店内でかかるBGMや店頭のコーヒーの香りなどが「間隔提供価値」に当てはまります。

情緒的提供価値

顧客の内面にある感情に生み出される価値を指します。一流のホテル・旅館等の丁寧な接客で顧客が感じる安心感や信頼が当てはまります。

知的提供価値

顧客の創造性を引き出すことで生まれる価値を指します。パズルや玩具のブロックを見て「どんなものが作れるかな?」と好奇心を沸かせて「もっと知りたい」「もっと理解したい」という気持ちを満たします。

行動・ライフスタイル全般の価値

アクティビティや職業体験や身体を通じて、普段生活しているだけでは感じられない新しい価値を指します。

社会的価値

ファンクラブ入会・イベント開催など、特定の集団に属しているという意識を感じてもらい、自尊心を高めて特別感を感じる価値を指します。

顧客体験価値を高める要素

C Space Japanが調査・分析をした結果、下記5つの要素が顧客の体験価値を高めます。

1.私向けのものだと思える
2.私にとって意味がある
3.オープンで正直である
4.私の立場で考えてくれる
5.いい気分にさせてくれる

出典:C Space Japan|「顧客体験価値(CX)ランキング2019」

体験価値を向上させる3つのポイント

体験価値を向上させる3つのポイント

体験価値の重要度が理解できた後は、体験価値を向上させることが重要になっていきます。体験価値を向上させるためのポイントが3つあります。3つのポイントのうち1つだけを取り組んでも、体験価値は向上しません。3つのポイントを全て実施することで、体験価値は向上します。3つのポイントは何なのか解説していきます。

企業・組織全体で取り組む

体験価値の改善は、顧客と接する営業によって行われると思われがちです。しかし、体験価値を向上させるためには、経営層の意識を高め、企業・組織全体が体験価値の理解を深めることが重要です。最近ではWeb広告に取り組む企業も多いことから、広告を作成する際にも、体験価値を理解する必要があります。

「自分たちの会社は何を大事に、顧客にどのような価値を提供していくのか」というミッションステートメントが従業員全員に浸透していなければ、体験価値を向上させることができません。

現状と課題を洗い出す

自社の商品・製品・サービスの現状の顧客体験を把握し、改善点を洗い出していきましょう。デジタル化が進んでいることから、現在はアンケートやWebサイトでの行動履歴など、様々な場面で顧客との接点をデータとして取得できるようになりました。蓄積されたデータから、顧客の感情や行動を分析し可視化することは、より良いサービス提供n繋がります。蓄積されたデータは、広告にも活用できるため、社内で共有しておくことをオススメします。

仮説・検証のサイクルを繰り返し行う

体験価値を向上させるには、潜在ニースにアプローチする必要があります。顧客の心理を理解し、顧客自身が気付いていないニーズにアプローチすることで、満足度の高い体験価値を提供することができます。体験価値の満足度を上げるためには、顧客を観察し仮説・検証のサイクルを繰り返し行い、変化を確認し情報を追っていくことが必要です。

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顧客を理解することから始めよう

顧客を理解することからはじめよう

体験価値を向上させることで重要なポイントは「顧客は何を求めているのか」「顧客は何に価値を感じているのか」を理解することです。企業視点ではなく、顧客視点で考えると今まで重要視していた価値は、顧客が求めていなかった場合もあります。「顧客にとっての価値は何か」を仮説・検証していき、体験価値を向上させていきましょう。

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