
「文章」を書いていて常々思うのが、「上手に文章を書くにはどうするとよいのか」ということです。「文章」を取り扱う仕事に携わるようになり、今まで意識していなかった「文章の書き方」が気になるようになってきました。思い返してみると、雑誌や本、そしてインターネット、ブログなどを読み、「とても分かりやすい文章だ!」と思うものと、「よく分かりにくい文章だな…」と途中で読むのを諦めてしまったり、そもそも読まなかった経験があります。
これは誰しも一度は経験したことがあると思います。自分の書いている作品を読んでもらいたいと一生懸命に文章を書いても、他人に読んでもらわなければ、ただの自己満足になってしまいますよね。では、人に見てもらえる文章とはどのようなものなのか、上手い文章の共通点、文章を書くコツというものが存在するのがわかってきました。上手い文章書くコツと注意点について、この記事でまとめてみましたので参考になれば幸いです。
目次
文章の能力とは
「上手い文章」というのは、文章の「読みやすさ」であると思います。いかに素晴らしい学術論文を書いていたとしても、人に読んでもらい評価してもらわなくては意味がありません。万人が全て同じ評価をしてくれるとは限りませんが、まず「評価の第一歩」につながる「読む」ことさえもしてくれなければ、評価の話しどころではありません。
そこで、文章評価のとっかかりであり重要である「読みやすい」文章を書く時のポイントについて説明いたします。
句読点を適度に入れる
句読点や改行などが少ない文章は、文章が詰まって見え、目で追うことは難しいため読みづらいです。句読点の位置も適切な場所に入っていないと、意味が伝わりづらくなります。句読点の適度な場所がわからなくなったら、声に出して読んでみるとよいでしょう。
改行を適度に入れる
改行がない文章は、ページの中で文字がギュッとつまっているため、どこまで読んだのかが分かりづらく読みにくいです。学術論文などがこれに当てはまります。あなたも今まで自身の経験でも、第一印象で話が長そうだな…という印象が強く、読むことをあきらめたことがあるではないでしょうか。
文章の内容が変わるごとに、改行をいれましょう。3~4行くらいで改行をしていると読みやすいと思います。
思ったことをそのまま書かない
自分の思ったことをそのまま書いていると、小学生の文章みたいになりがちです。「今日は晴れていました。洗濯物が早く乾きました。」擬音や表現を豊かに、言葉を鮮やかにするとよいでしょう。
「今日は洗濯物を干すのに、ぴったりなポカポカした晴れ模様でした。」接続詞や単語の類語など、言葉や表現のバリエーションを身に着けましょう。
読み手のことを考える
文章を書くことはコミュニケーションの一環である、と言われております。読者のことを考えずに自分の言いたい主張を発信するだけでは読者は退屈してしまうし、むしろ二度と見てはくれなくなるでしょう。実際、他人との話でのコミュニケーションでも、自分の言いたいことばかりを言ってくる人に、また会いたいとはなかなか思わないですよね。
読者と対話を心がけ、『文章を見て読者が何を得られるか』を自分の意見を盛り込み読者に興味を持ってもらえるようにしましょう。
何を伝えたいのかが分からない
文章で何を伝えたいか、目的が明確になっていない文章は読みにくいです。着地点を決めずに書かれている文章は、途中の解説などもブレてしまい、読者だけでなく書いている人さえも「結局、何が言いたかったのだろう…」と疑問に思うでしょう。
またそのような文章を読んでいても、考えながら読む必要があるため疲れてしまいます。文章で「何を伝えたいのか」このことを頭において、書く必要があります。
結論があいまいにしない
結論ははっきりと伝えましょう。作家の書く小説や冒険譚でないかぎり、すぐに物事の結論が知りたくて読んでいる場合が多いです。文章読む理由は、読者が「何か」を知りたいときが大半だと思います。
それなのに、結論がなかなかでてこない文章だと、読むのを途中で諦めてしまったり、そもそも読むことさえしないでしょう。執筆者だけでなく読者の時間も無限大ではありません。結論は簡潔にし、出来る限り序盤で記述し、その経緯について説明すると良いでしょう。
難しすぎる表現や文字を使わない
難しい漢字や表現は、作者の自己満足だけで終わる可能性があるので気をつけましょう。また、一昔前は一般的な人が読むのが困難な文字を並べることが素晴らしい文章と言われていたため、学術書は専門的な用語が並べてあることが多く一般人には読みづらい書物です。
日本国憲法も少し難しい表現と漢字を使っているため、なかなか読みづらいです。「日本」という国の全国民に適用される憲法なのですから、せめて小学生にもわかるように書いてなければいけないのでは、と思います。分かりやく書かれていることでもっと政治を興味をもってくれるのではないでしょうか。
書いた文章を読み返す
一度、書いた文章は何度か読み返しましょう。文章を書くときは思いのままを書き連ねるため、改めて読み返すとおかしな表現や誤字をみつけることができるでしょう。一度口にしたとこは、言い直しや取り繕うことは出来ますが、二度となかったことにはできません。
人は感情的になると言わなくてもいいことを言ってしまうものです。大臣などの失言などもよくニュースにあげられますが、まさに口は災いの元だと思います。しかし、文章というものは話すことと違い、伝えるまでに直すことができます。何度も読み直し自分の伝えたいことが本当に伝わるかどうか、この文章で問題がないかを確認することが重要です。
文章の構成リストを作る
文章を書く前に、文章の構成、設計図を考えておくとよいでしょう。しかし、どのエピソードを順番立てて書くと上手い文章として効果的かというと、実は構成に正解はありません。こういう構成が好ましい、という構成はありますが、文章だけでなくその時と場合などの状況に合わせて組み立てを考えなくてはいけません。
しかし、根幹にあるのは『誰に何を伝えたいか』です。例えば、「東京でランチを食べたお店が芸能人がお忍びで通うミートパスタのお店だった」これを「食」をメインにするのなら、
ランチと言えば、先日東京で食べたミートパスタがとても美味しかった。食べたあとでわかったことだが、芸能人もお忍びで通うお店だったようだ。
これを「旅」をメインにするのなら、先日東京を旅した時、芸能人がお忍びで通うお店にランチで訪れた。人気だというミートパスタを食べたが、とても美味しく驚いた。どこに視点をおくかでだいぶ印象が変わります。自分がどのように誰に伝えたいかで単語の置き場所だけで、意味も変わってきますよね。
説得力があるかどうか
説得力がない文章は読者が行動を起こしてくれません。小説などでは説得力がなくてもあまり問題はありませんが、何か読者に商品を買ってほしい、施設に来てほしいなど行動をしてほしいときに、あいまいなことを言っていては読者には響きません。自分なら、このようなことが書いてあると行動にうつしやすい、など第三者の目線に立って文章を書くことが大事です。
文章を長く書かない
文章をダラダラと長くならないよう意識しましょう。接続詞などを使うことを意識しすぎて、句読点があまりなく、一文が3行以上になることがあります。
文章が長くなると、インパクトにかけてしまい分かりにくいです。
まとめ
文章を他人に発信するときや仕事やプライベートで言いたいことをしっかり伝えることが出来ないと、次第にだんだん発信することに臆病になってきます。しかし、文章は書き直すことができるのです。苦手だと敬遠するのではなく、何度も何度も推敲することで構成力や表現力を高め、自分だけでなく他の人たちも納得してくれるような文章を書けるように、日々、精進し文章力をあげていくことが大切だと思います。
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