階段リフォームで昇り降りをしやすく!安全性を向上するポイントは?
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暮らしやすさを追求するなら、階段のリフォームも検討してみましょう。階段は二階建て以上の住宅には欠かせない空間ですが、事故が起こりやすく、危険な部分でもあります。安全性を向上する階段リフォームについて解説するので、住みやすい住宅づくりにぜひ活かしてください。

階段リフォームの前に建築基準法を確認しよう

階段リフォームの前に建築基準法を確認しよう

建築基準法では、建物の用途・種類によって階段の規格が定められています。一般的な戸建て住宅やマンション等の共同住宅の共用部以外は、以下の基準に基づいて階段をつくらなくてはいけません。

踏み段の横幅 75㎝以上
踏み段と踏み段の高さの差(蹴上げ) 23㎝以下
踏み段の奥行き(踏み面) 15㎝以上

上記の基準をもとに階段をつくると、階段の傾斜は約57°となり、小学校(約32°)や老人ホーム(約46°)よりも急勾配になります。空間に余裕がある場合は、段数を増やすなどして傾斜を緩やかにすることも検討できるかもしれません。

参考:国土交通省「建築基準法の階段に係る基準について」

実際の階段はさらに安全性を重視してつくられる

建築基準法では、安全に居住するために階段の横幅や蹴上げ、踏面の最低限の規格が定められています。しかし、実際の建築ではさらに安全性を重視し、蹴上げは低く、踏み面は広く取られていることが多いです。

踏み段と踏み段の高さの差(蹴上げ) 18~20㎝
踏み段の奥行き(踏み面) 20~22㎝

また、万が一に転倒した場合に備えて、階段の途中に踊り場を設けたり、階段にカーブや角をつくって階下まで一気に落ちることがないようにしたりすることもあります。家庭内事故が起こりやすい場所だからこそ、建築基準法の基準よりもさらに厳しく階段をつくる必要があると言えるでしょう。

階段リフォームのポイント

階段リフォームのポイント

階段は家庭内事故が起こりやすい場所です。国民生活センターの調査によりますと、家庭内事故でもっとも多いのが転落(30.4%)で、その次が転倒(22.1%)です。事故現場となったのは階段がもっとも多く、転落事故の43.3%、転倒事故の15.8%が階段で発生しています。

特に高齢の方は治癒に時間がかかりやすく、転倒・転落から要介護状態になる可能性もあるため、家庭内事故をできる限り防ぐ必要があります。もちろん小さなお子さんや妊娠中の方にとっても、家庭内の危険な部分は可能な限り排除しておきたいものです。階段をリフォームするポイントを5つ紹介するので、ぜひ参考にして安全かつ暮らしやすい住宅をつくっていきましょう。

参考:国民生活センター「医療機関ネットワーク事業からみた家庭内事故 -高齢者編-」

手すり

手すりがあるとないとでは、階段の安全性が大きく異なります。家庭内事故のリスクを減らすためにも、まずは階段に手すりをつけることを検討しましょう。壁に取り付けるだけなので、早ければ1日、長くても3日もあれば工事が完了します。

できれば手すりは左右両方に取り付けるようにしましょう。片手がケガをしたり動かしにくかったりするときでも手すりを持ちやすくなります。

滑り止め

フローリングの延長で階段に板張り素材を用いている場合には、昇降時に足を滑らせる可能性が高まります。踏み段の端に滑り止めを取り付け、スリップ事故を防止しましょう。

踏み段全体にカーペットなどの滑りにくい素材を張り付けることでも、階段を滑りにくくすることができます。インテリアやデザインとの兼ね合いもありますが、事故防止のために床材の変更も検討してみましょう。

照明

階段は隅々まで明るいでしょうか。暗い部分があるとつまずく原因になります。リフォーム会社の設計士に相談し、照明の位置や明るさを変えて暗さを排除しましょう。

また、スイッチで点灯するタイプの照明では、点けるのが面倒であまり使わない可能性があります。そのため、暗いまま階段を歩き、転倒するということにもなりかねません。人感センサーを取り付け、階段を歩くときはいつでも自動的に照明が点灯するようにしておきましょう。

カーブ・傾斜・横幅

階下と階上を一直線につなぐ直階段では、万が一、転倒したときは階下まで滑り落ちてしまうことになります。大けがをする恐れもあるので、途中で曲がり角かカーブのある階段にリフォームしてみても良いでしょう。また、踏み段の横幅を広くしたり蹴上げを低くしたりすることでも、階段の安全性を高めることができます。

ただし、照明や手すり、滑り止め等のリフォームに比べると、費用も工期も大がかりな工事が必要になります。階段そばの廊下や部屋の間取りに影響を与える可能性もあるので、必ず設計士と話し合い、納得できる形で工事を進めていきましょう。

収納・飾り棚

カーブや傾斜をつけるなどの大がかりな階段リフォームを実施した場合には、階段下の空間も変わってきます。空いた場所を収納スペースにするならば、階段の安全性を高めるだけでなく、家の中全体をすっきりと片づけることもできるでしょう。

階段の壁が殺風景なときは、飾り棚をつけてみても良いかもしれません。小さなサイズの棚を2、3ヶ所に取り付けるだけで、階段がおしゃれな空間に変わります。

階段リフォームは安全性・使いやすさにこだわる

暮らしやすさを向上するためにも、階段は安全性と使いやすさにこだわってリフォームする必要があります。紹介したポイントに着目し、家族みんなが暮らしやすい家をつくっていきましょう。