変化に対応するということ。

記事公開日:2020.10.10

最終更新日:2020.10.09

変化に対応するということ。

「東京行くがになってん、クミちゃんとこで髪切るが、3か月ほどお預けになるわ」。
「えー、どうしたんすか?また、転職ですか?」と行きつけのカットスタジオのクミちゃんが驚く。

 

彼女とは、彼女が前にいた理容室(顔そりをしてほしいから私はずっと理容室通いです)を独立する前からカットをお願いしているから、もう10年以上のお付き合いになります。「違う、違う、仕事?っていうか、まあ、仕事やね。うちのお客さんの仕事の手伝いで12月中頃まで東京支社勤務になってんわ」。

コロナ禍で変わった私の周りの環境。

コロナ禍で変わった私の周りの環境。

今年、新型コロナで社会が大きく変わりました。去年の今頃、こんな世の中になっているなんて誰も予想もしなかったはずです。オリンピックイヤーで、私も今年の夏は有明コロシアムでテニスの準々決勝を観戦していたはずでした。ところが2月に起こったコロナショック。みんながみんな、自粛自粛の生活が始まります。

 

人から人に感染すると言われる厄介なウィルスで、会社に出勤しないテレワークやzoom会議など新しい働き方が浸透したり、外出禁止で渋滞が無くなったり、マスクをしているから化粧品が売れなくなったり。それに呼応して企業の倒産、店舗の閉店が相次ぎました。

 

私自身も大きな変化がありました。今年4月、30数年勤めていた会社が倒産、職を失ってしまいました。当たり前にあるように思っていた会社が無くなってしまい、人生初の無職、社会的な地位も失ってしまったのです。人生で初めて職安というところにも行きました。そして、就職活動。6月には、30数年ぶりに履歴書を認め、人材派遣会社に登録もしました。そして7月、Bigmac株式会社に就職。デジタルマーケティングの世界に飛び込みました。

ベストセラー本をいまさらながら読んでみた。

ベストセラー本をいまさらながら読んでみた。

そんなある土曜日、クミちゃんところでカットした帰り際のこと。ふいに「寺西さんにお勧めの本があるんです。『チーズはどこへ消えた?』って読んだことあります?」とクミちゃん。「たしか、昔、ベストセラーになった本やね」。

 

ベストセラーになった当時は、押し付けがましい自己啓発本のような印象がして、私自身も当時は、調子こいていたせいかあんまり関係ない世界の本と気にも留めませんでした。

 

「なんか、今の寺西さんに読んでほしいって勝手に思ってしまったんです。私もお客さんに『これ読んでみて』って言われて読んだら、なんか心のもやもやがすっとしたというか」。「へー、そうなんや、帰りに買ってみるわ」。

 

なぜかその時なんの先入観もなく、クミちゃんの言うことを素直に聞き入れ、帰りに野々市の「うつのみや書店」で、『チーズは・・』を購入、わずか90ページほどの書籍は、読むのにも1時間とかかりませんでした。2匹のネズミと2人の小人が登場する寓話ですが、4者4様のキャラクターがコロナ禍における私たち人間社会の行動様式を象徴していると評され、今年になってブームが再燃し、書店で平積みになっていますので、ぜひ一読していただければと思います。

今そこにある危機を迎えて。

今そこにある危機を迎えて。
閑話休題、とある会社様で私の転職の挨拶を兼ねてウェブサイトの提案をしていた際のやりとり。会社の社長はこう言いました。

 

「今、寺西さんの提案でECサイトを立ち上げなければならないのは十分に承知しているんですが、そうなると今までのお客さんへの対応やルートで営業させていたスタッフの仕事を考え直さなければならないし、パッケージも個人客向けの仕様に変えないといけないし」と消極的な態度。その会社はある和食の食材を加工販売、99%日本料理店に納入していました。

 

ところがコロナの影響で、料理店への納入が前年の10%にまで落ち込んでしまったとのことでした。1、2か月もすればコロナ騒ぎも治まると思っていましたが、半年が過ぎ、コロナワクチンもいまだ開発されず、国からの助成金や金融機関からの借り入れも原資が減る一方で、このままだとアルバイトの雇用だけでなく、正社員の雇用もままならない状態となってしまったとのことでした。

何をするかを考えるより、まず行動すること。

何をするかを考えるより、まず行動すること。

まさに、チーズが消えてしまった状態。今までの取引先ではないマーケットに商売の矛先を変えなければ生き残れない、そのマーケットに合わせた商品開発をしなければいけない。「チーズは・・・」の本では、2匹のネズミと2人の小人が、同じく食料のチーズが無くなった状態で、4者がとった別々の行動が描かれていました。

 

前出の社長は、1週間後またお会いすることになるのですが、さて社長は2匹のネズミ、2人の小人のうちどの登場人物と同じ行動をとったのでしょうか。これ以上は守秘義務がありお答えできませんが、これは対岸の火事ではありません。

 

コロナの影響で私たちの身の回りに変化が起きています。この変化に対して、変わらなければいけないと思っていてもなかなか変えられるものではありませんし、単にウェブサイトを作れば解決するものでもありませんが、何か事を起こさなければ自体は変わらないことも事実です。どうすればいいのか考えるより、まず現状を変えてみること。いままでにない行動を起こすことが大切なのではないかと思います。

まとめ

まとめ

雑誌をやっていた人間がコロナで職場を失って、失業して、アルバイトをして、ウェブ会社に就職して、3か月もたたないうちに東京勤務になって、東京ではウェブ以外のミッションを授かって、それが終わればまた別のミッションが待っている。「チーズは・・」には、「変化を楽しもう」と括っています。変化を恐れず、変化を楽しむ。これはコロナ禍だけではなく、ビジネスにおいては常に変化することを考えていなければなりません。

 

「さあ、この新しい髪型になって表参道で頑張ってください」と私を東京に送り出してくれたクミちゃん、いい本紹介してくれて本当にありがとう。でも、外見だけ変わっても中身もちゃんと変わらなきゃね。

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