ビジネスを成長させるグロースハックのフレームワークAARRRモデルとは?

2017.07.19

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グロースハックや、グロースハッカーという言葉が昨今ではよく聞かれるようになりました。「成長請負人」とも言われるグロースハッカーが、Webサービス関連業界で注目されていますが、マーケティング観点からも知っておいたほうがよいと言えます。

アメリカの起業家、デイブ・マクルーア(Dave McClure)氏が提唱した経営やサービスのデータ分析を行う際に便利なフレームワークである「AARRR」と共にグロースハックが語られることも多いです。Webマーケティングで重要性の高まってきた、これらグロースハックやAARRRについてまとめました。

グロースハックは製品やサービスの成長促進をする強力な手段

グロースハックとは一体何なのでしょう?グロースハックは特にスタートアップ企業やITベンチャー企業などで注目を集めています。企業やサービスの成長に不可欠なフレームワーク、取り組みとして活用が広がっています。

ITの最先端、シリコンバレーではデータサイエンティストと双璧を成し、最も注目されている仕事としてグロースハッカー(グロースハックを行う人)が挙げられます。企業の製品やサービスの成長を、新たな取り組みで加速させる仕事。「ユーザー獲得担当エンジニア」などとも呼ばれる仕事です。

グロースハックでは、分析・仮説・施策実行・検証の家庭を繰り返し、企業の製品やサービスの成長に強力に働きかけます。Webマーケティングとの相違点として、多くの広告費を割かずに行うことを前提としており、製品やサービスの骨組みやシステム開発にまで及んで改善を行います。
コンバージョンの本当の意味を追うとAARRRモデルにたどり着く。

一般的に、Webマーケティングで最も重要視される指標といえば「収益の発生=コンバージョン」です。単純に考えるとコンバージョンを突き詰めていけば収益の発生が上がり続けると考えがちです。ですが、厳密を言うと収益の発生だけを追いかけるだけでは売上の最大化は達成できません。「収益の発生=コンバージョン」なのではなく、「ユーザー状態の転換=コンバージョン」。そのうち未購入→購入のコンバージョンを「収益の発生=コンバージョン」としているに過ぎないのです。

製品やサービスの成長に特化した見かたをするのであれば、ユーザー行動の変化・転換をより詳しく分け、それぞれにおいてコンバージョン計測を行う必要があります。その分け方の代表例として「AARRR」というフレームワークがあるのです。

AARRR(アー)はAARRRモデル、アーモデル、エーエーアールアールアールとも呼ばれますが、各コンバージョンのユーザー変化を大きく5つに分けたフレームワークです。AARRRは5つに分けたそれぞれのステップの頭文字を組み合わせています。

基本的にはアクセスを集め、利用してもらい、利用率を高め、紹介してもらい、収益を最大化するという5分類です。各ステップでそれぞれ高みをめざして部分的に改善をすることで、全体的な改善に繋がるという効果があります。

  1. 製品やシステムの開発課題が明確になる
  2. マーケティングの課題も明確になる
  3. 新規ユーザー獲得や収益発生だけに着目して成長しない状態を脱出できる
  4. 表面的なデータ集計、アクセス解析、ウェブ解析より上のレベルの分析ができる
  5. 製品やサービスの課題がどのステップにあるか共有でき、共通認識ができる
  6. 課題が共通認識となることで、組織一丸となった改善戦略が実行できる

これらのメリットがあります。

AARRRモデルの5ステップ

次に、グロースハックとしての実践フレームワークAARRRモデルの各項について説明しましょう。

ユーザー獲得(Acquisition)

アクイジション、と読みます。AARRRモデルはユーザー獲得から始まるとされます。新規のユーザー獲得を意味しますが、次のActivationへと繋がるユーザー比率の指標として見ようとするケースが多いです。
指標の例として、下記を挙げます。

初回訪問数

WebサイトやLP(ランディングページ)、ブログなどの初回訪問を計測

非離脱数

2ページ以上のページ閲覧、2回以上のクリック、10秒以上の滞在など、初回訪問から条件で絞り込んで計測

早期の会員登録数

初回アクセスから一定期間内に会員登録したユーザー比率を計測
改善のためには、LPOが最も有効だとされます。目立つ所に特長を下記、製品・サービスの強みや魅力を明示することです。

利用開始(Activation)

アクティベーションと読みます。ユーザーにその製品・サービスに慣れ親しんで貰わなければ最終的に収益化には繋がりません。そのためには製品・サービスの操作方法を文章や図、動画、チュートリアルで説明して理解してもらうこと。直感的にでも使えるようになど使いやすさをアップすることです。価値を早い段階で体感しやすくするのが重要で、ユーザーテストも繰り返す必要があるでしょう。

指標の例として、下記を挙げます。

活性ユーザー比率

会員登録から一定期間内に一定以上の主機能を利用したユーザー比率

より厳しい条件での非離脱数

5ページ以上のページ閲覧、4回以上のクリック、30秒以上の滞在など、アクイジションよりも厳しい条件で絞り込んで計測

サインアップ

無料ダウンロード、メルマガ登録、ブログ読者、RSS登録など、リピートに繋がるユーザー行動を計測

アカウント作成

ユーザーが情報を入力しアカウント作成した割合を計測

継続(Retention)

リテンションと読みます。リピーターによる継続利用を示します。アクセス解析にも用いられる用語であるリピートと同じ意味として捉えられますが、リピートは再訪問数のみをカウントしますが、リテンションはユーザー訪問にはたどり着いていないが、ユーザーの関心度が継続した場合も計測に入れます。

訪問者の再訪問数

一定期間内に何回サービスを利用したかを計測など

メルマガのクリック率

メルマガを魅力的にすることで訪問者が再度訪問したか、関連コンテンツを見たか、収益に繋がらないリアクションがあったかを計測

紹介(Referral)

リファラルと読みます。製品・サービスを気に入ったユーザーが、新規ユーザーに製品・サービスを紹介したり誘導したりすることを示します。製品・サービスに高い満足度が無いと紹介が発生しないため、特に重要なステップだとされます。紹介したくなるような仕掛けや、FacebookやTwitterなどSNSでのシェアがしやすい構成になっているかなど重要です。ソーシャルメディア活用がさらに増えていく今後は、さらに重要になっていくことでしょう。

指標の例として、下記を挙げます。

紹介されたユーザーのその後の行動

紹介されたユーザーはアクティベーションに達したのか、それとお訪問のみで終わったのか比率を計測

紹介に使われたメディア

紹介利用があったのはFacebookなのか、Twitterなのか、他サービスなのか?もしくは紙媒体でのクーポンなのかなど計測

収益の発生(Revenue)

レベニューと読みます。収益化を意味する、売上に関わる部分ですので、最重要かつ唯一のコンバージョンとして扱ってきたのがこのレベニューでしょう。支払う金額に見合う価値、さらには支払金額以上の価値がもたらされると気付かせることができたら、収益は必然的に発生することでしょう。

指標の例として、下記を挙げます。

ユーザーあたりの成約金額

ユーザーひとりあたりの売上金額が上下すれば、収益にとっては大きなインパクトになります。ついで買いやアップグレード、オプションサービスが提案できないか?など改善方法も多岐に渡ります。

商品ごとの売上と利益

何を売るか?そして何を売らないか?というのはビジネス設計上で最も重要な項目のひとつです。顧客満足にも繋がります。

会員登録から一定期間内に収益になる行動をしたユーザー比率

俗に言う会員から収益への引き上げ率とも言えます。ユーザー目線に立って、何をすれば収益化へ繋がるよう導けるかの仮説を立てます。

新規獲得や収益化も大事だが、同じくらい大事なことが隠れている

AARRRモデルの各ステップについて順に見ていくと、最終的に収益に結びつけるためには、途中で考えなければならない様々な要素があることに気付きます。製品やサービスの成長に必要なグロースハックという考えかたを分けて考えるAARRRモデルによって、整理して考えてみましょう。あなたのビジネスの成長を祈ります。

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