目的のあるチーム

私は、地域の少年野球のお手伝いをさせて頂いている中で、「チームワーク」という言葉をよく使います。
チームには、自己主張が強い子や、なかなか自分のやりたいことを相手に伝えられない子など、色んなタイプの子供がいます。
些細な事が原因でケンカになることも日常茶飯事です。

そんなチームが一体となる瞬間。
それは、ある目的をみんなが共有する時です。
たとえ練習の時でも「全員がエラーをしなかったらノック終了!」という、単純ですが、みんなで共有できる目的を与えてあげると、一気に子供たちの様子が変化します。
それまで自分のことしか考えていなかった子供も、一生懸命に他のチームメイトを応援するようになるのです。
今回は、組織の中でのチームワークと目的について記します。

チームワークがとれた状態とは

組織での人々の行動を扱う「組織行動学」という学問分野では、「チーム」と「グループ」を異なる概念として扱うそうです。
そこでの定義は、グループ=各メンバーの成果の総和がグループ全体の成果となることを前提とした集まりチーム=各メンバーの成果の総和を超える成果をチーム全体で出すことを前提とした集まり、となっています。

つまりグループの成果とは、「属するメンバー個々の成果の合計」であり、対してチームの成果とは、「属するメンバー個々の成果の合計プラスアルファ」になります。

では、プラスアルファを生み出すために必要な、「チームワークがとれた状態」とは、どういった状態なのでしょうか。
それは、単にチームのメンバー同士が仲の良い状態では無く、チームに属するメンバー同士が協力体制をとり、効果的な活動を行える状態と考えます。

時にはメンバー同士での意見衝突が発生することもあるでしょう。

そこで大事になってくるのがメンバーがチームとしての目的を共有することです。
同じ目的を持っていれば、自分と違う意見を持つメンバーのことも理解出来し最終的には目的に向かう協力体制が自然と出来上がっていきます。

強いチームをつくるには

今後、企業が成長する為には、「個の力ではなく、強いチームづくり」が重要といわれています。
目まぐるしく変化するスピード時代の中、持続的なイノベーションを創出するチームが求められています。
チームメンバーからの主体的かつ協調的な変革案に対し、リーダーがそれらを可能にする仕組みを整備、駆動し続ける。
そんな健全な関係性が維持されているチームが、大きな成果を上げるというのです。

はたして、そういうチームはどうやってつくりだすのでしょうか。

チームビルディングという言葉を聞いたことがあるという方も多いでしょう。

チームビルディングとは、2000年頃から日本でも多くのリーダー研修や人材開発の場に導入されるようになった考え方で、『仲間が思いを一つにしてゴールに向かう組織づくりのことです。

開発された手法やプログラムや研修などを呼ぶこともあります。

チームビルディングのポイントを3つ挙げます。

1.組織内の親睦を図るイベント等での「体験の共有」お互いのことを知り、コミュニケーションを増やすことで、チームとしての関係性の基盤構築に繋げます。

2.チームビルディングを目的に開発された「研修プログラムの実施」夢中になることや達成感などを共有。チーム力を発揮する為の行動、考え方を学びます。

3.定期的ミーティングなどでの「継続的な活動」目的の再確認や細かい目標の見直しなど、長期的な視点も重要な要素です。

先日も弊社では「チームビルディング研修」が開催されました。
3名1組で数チームに分かれて、ストローとセロテープとハサミを使ってタワーを作るという内容。

制限時間内で最も高く、そして丈夫なタワーを作るのかを競いました。
面白いのが、制作中はチーム内でも無言でやらなければいけないというルールが付加されていること。

最初はチーム内での意思疎通にかなり苦労しましたが、身振り手振りで自分の思いを伝えながら、自分のチームも何とか完成させることが出来ました。

一つの目的をもって、コミュニケーションを図れた研修。
楽しくも貴重な時間でした。

子どもたちから学ぶこと

最後に再び少年野球の話に戻します。
練習ですら共通の目的を提示することで、集中力が上がる程。

ですので、試合の時に発揮する一体感には、ものすごいものがあります。

特に顕著なのが僅差で自分たちが負けている時の最終回。

ヒットでも、フォアボールでも、デッドボールでも、とにかく何とか出塁しようとする先頭バッター。

普段は誰も行こうとしないベースコーチに、我先に走っていく控え選手。

大きな声で仲間を応援するその他の選手。
私たちが指示を与えなくても、勝利を掴むためには自分が今何をするべきなのか。
まさに、目的を共有した結果、チームが一体となっている瞬間です。

そこまで集中すれば、相手を圧倒し多くのケースで逆転してしまうものです。

目的を共有しているチームの強さ。

会社組織でもそんな状態を感じられるように、考えながら行動です。

 

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筆者

Y.Nakahigashi

ラジオ局勤務を経て現職。若いスタッフが多いオフィスに、若干落ち着かない40代。見るもするもの野球好きで、少年野球の指導にも携わる。週末に野球をとるか家族をとるか。その選択が現在のもっぱらの悩みとなっている。いつまで経っても100を切れないゴルフと、知人から半ば強制的に連れて行かれる山登りを少々たしなみ、人畜無害の外見からか、知らない人に道を尋ねられることも多数。好きな動物は猫。好きなテレビ番組は「旅サラダ」。

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