日本語を話す時には欠かせない「オノマトペ」とは

2017.09.06

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皆さん、「オノマトペ」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。
オノマトペとは、「つるつる」や「さらさら」といった擬音語や擬態語の総称のことで、日本語のオノマトペの数は世界トップクラスです。
日常会話や読み物にも欠かせないオノマトペと、日本語の面白い関係についてお話していきます。

オノマトペとは擬音語と擬態語

オノマトペとは、擬音語と擬態語の総称のことを言い、日本では話し言葉でも書き言葉でも日常的によく使われています。

擬音語

まず、オノマトペを構成する擬音語(擬声語)は、動物の鳴き声や物音、自然が出す音を表した表現のことを指します。
波打ち際の「ザブザブ」や、窓が「ガタガタ」、猫の「ニャーニャー」などが擬音語です。

擬音語の、猫の鳴き声をアメリカでは「ミアウミアウ」、中国では「ミャーオミャーオ」などなど、耳から聞こえてくる音を表現する擬音語は世界的にも多く見られますが、擬態語は違います。

擬態語

擬態語は、ある無生物の「もの」の様子を音に表す言葉で、日本語には擬態語のオノマトペがとても多いことが特徴とされています。
星が「きらきら」光る、羊羹の「つるつる」した表面、台風が近づき空が「どんより」している、などのことを擬態語と言いますが、実際、星からは「きらきら」音をは聞こえてきませんよね。

オノマトペを使わずに、星がきらきら光る、を日本語で表現しようとすると、『夜空に輝く星が光を散りばめながら眩く光る』など、長い上に意味もいまいち伝わりにくくなります。
日常会話から擬態語を取り上げると、とても話しづらいことがわかります。

オノマトペは子供から大人まで、言葉の意味が相手に感覚で分かりやすく理解してもらえる、とても便利で日本語には欠かせない重要な表現方法と言えるでしょう。

日本語のオノマトペの歴史

日本語は、英語やお隣の中国語とも比べてもオノマトペが多い言語です。
現在、日本語オノマトペ辞典には4,500語が掲載されていますが、今も新しいオノマトペが生まれていることと、ネットで生まれたオノマトペは記載されていないので、実際はもっと多いオノマトペがあります。

平安時代からあるオノマトペ

日本語とオノマトペの歴史は古く、日本最古の文献に属する古事記や日本書紀、万葉集などからもオノマトペを見つけることができます。

古事記の冒頭には、イザナギとイザナミという神様が、海の塩に鉾をさしてかき混ぜて日本を生み出す際に、「こをろこをろ」と音を立てて作った様子が描かれており、現代に訳すと「カラカラ」に近い音だそうです。
「こをろこをろ」のように昔は使われていたが、今は使われていなオノマトペも多数存在します。

現代のオノマトペ

使われなくなったオノマトペがあるのと反対に、現代で作られた新しいオノマトペも存在しています。
新しいオノマトペとして、「もっちり」「もふもふ」などがあり、マンガやTVや商品パッケージ、インタビュー記事などなど、一度は見かけたことはあるかと思います。
新しいオノマトペは、自然と日常的に見聞きしたりするため違和感を感じず、いつの間にか日常に溶け込んでいき、オノマトペの数を今も増やしています。

海外のオノマトペ

海外のオノマトペは、元々「オノマトペは子供が使うもの」という認識があり、擬音語のオノマトペはあるが、擬態語のオノマトペがとても少ないのが特徴です。

日本語のオノマトペが多くなった理由として、動詞と形容詞の少なさが関係していると言われています。
日本語は海外の他の言語に比べて、「走る」「消える」などの動詞や、「大きい◯◯」「赤い◯◯」などの形容詞が少ない言語であるため、代わりに擬音語や擬態語が発達し、動詞や形容詞が少なくても、オノマトペを使い表現方法が増えていった、と考えられています。

日本語のオノマトペに該当する言葉がない

日本語を学ぶ外国人にとって、日本語の擬態語のオノマトペに該当する母国語がない場合が多く、尚且つ日本では、大人でも会話の中にオノマトペを使って会話をするため、日本語を話す際や理解するには、オノマトペの意味をひとつひとつ理解する必要があるため、とても難解だと言われています。

例えば、「ころころ」というオノマトペも使い方が変わると意味が変わってきます。
1.ころころとした犬が庭を駆け回っている
2.ボールペンがころころと転がった
3.話の内容がころころ変わる

1.の「ころころ」は犬の様相を表したオノマトペですが、2.の「ころころ」は物が転がる様子。3.は、話が二転三転する様子を表します。

すべて同じ「ころころ」で表現しますが、前後の文脈からニュアンスも大分変わってくるため、初めて日本語に触れる人からすると、「ころころ」の意味を1.の小さい丸っこい様子として「ころころ」で覚えたのに、2.を訳すとなると、『小さい丸っこいボールペンって何?』と理解に苦しむことでしょう。

実際、江戸時代から明治にかけて活躍していたギリシャ生まれの小説家(本名:パトリック・ラフカディオ・ハーン)小泉八雲も、日本の怪談を外国語に翻訳するのに苦労していたという記録が残っています。
日本語ののオノマトペを表現できる英語がなく、仕方なく「ケタケタ」という擬態語のオノマトペを「ketaketa」とローマ字表記にて翻訳本を執筆したそうです。
海外の出版社も、不思議な国だと思ったことでしょう。

まとめ

今や日本人にとって生活する上で欠かせないオノマトペは、ひとつずつ歴史や謂れがあってとても面白い日本語の表現方法だと思います。
文章が苦手な人も、日常生活のオノマトペを意識してみることで文章を好きになるきっかけになるかもしれませんね。

 

 

 

 

 

 

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筆者

C.Tada

Bigmac株式会社 メディア事業部所属。 広告の楽しさと文字がもたらす可能性の広さに惹かれ、2016年にBigmac株式会社に参画。 SEOの奥深さと面白さを感じながら業務に行い、より面白く読みやすい記事をライティングすることをモットーに、日々日本語と格闘中。 趣味は読書と史跡巡りと水族館に行くこと。好きな食べ物は焼肉とコーヒー。高校野球観戦が大好きでよく見に行くが、ルールはまだいまいちわかっていない。

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