色と国の関係

記事公開日:2018.02.25

最終更新日:2018.02.27

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色にはイメージがあります。色の組み合わせで意味を込めて表現する事があります。代表的な物は「国旗」です。国旗には色やシンボルの組み合わせにより、シンプルなデザインながらもその国家の成り立ちや歴史を表すシンボルとなっています。

 

太陽がモチーフ「日の丸」

日本の国旗は太陽をイメージした白地に赤丸と、世界各国の国旗の中でもかなりシンプルです。「日本」という国名が国旗で表された、わかりやすくて描きやすい国旗でもあります。

 

日の丸のデザインの歴史は世界的にも古く、平安時代に作られた「続日本紀」という文献の中に「日像」という日の丸の原型になったと言われる旗が登場しています。

 

しかし、国旗として正式に定められたのは、平成11年(1999年)に「国旗及び国歌に関する法律」が公布されてからでした。公布された法によって旗の縦横比が決められました。法による制定前には、適当に白地に赤丸を描いてもよかったのでした。

 

国旗として使用され始めたのは江戸末期で、船舶用の国際標識として導入されてから「日本」=「日の丸」が一般化されていきました。

 

白と赤の意味

・日の丸の色の意味

白…「神聖・純潔」

赤…「博愛・活力」と太陽

紅白は、日本では伝統的に祝い事に使用したり、「紅白歌合戦」など対抗する2組の組み分けにも使用される、頻度の高い配色です。

 

太陽は赤くない

しかし、太陽の色を「赤色」で表現する地域は世界的にも少なく、

・ヨーロッパ………黄色

・中国………………黄色 白

・アメリカ…………黄色 オレンジ

が多く、太陽を赤で表すのは日本とタイぐらいだそうです。

 

太陽の色

地域や国によって同じ太陽が見えているのに色で違いが出てくるのは、太陽光の波長の違いや目の色の違い、文化の違いがある為です。観測者(人間)が赤道に近づくほど、太陽光は赤みが強く見えて、赤道から離れるほど青みが強く見えます。

 

日本人は、見えている色よりも文化的な影響から太陽を赤だと感じているのかもしれません。太陽も昼と夕方では色が変化しますし、太陽が沈む直前、昇った直後の一瞬だけ緑色に輝く「グリーンフラッシュ」と呼ばれる珍しい現象もあります。

 

月の色

月も、国によって色の違いがあります。月の色は、日本では「黄色」が多く、外国では「白色」が多くなります。

 

水平線に近くにある月は赤っぽく、上空にある月は青く見えます。月も位置によって色が変化しているので、人は自分にとって印象的な色で月を表す事が多いのではないでしょうか。

 

虹の色

虹も、日本では赤・橙・黄・緑・青・藍・紫の7色が一般的ですが、

・アメリカ・イギリス………赤・橙・黄・緑・青・紫の6色

・ドイツ・フランス・中国・メキシコ……赤・橙・黄・緑・青の5色

・アフリカ……赤・黄・緑・黒

・ロシア……橙・黄・緑・青

・インドネシア……赤・黄・緑・青の4色

・アフリカ アル部族……8色

・ニューギニアの一部地域……赤・黒の2色

 

8〜2色と国や地域によって様々です。日本と同様に虹は7色とされている国や地域もありますし、日本も古来は虹は5色とされていましたが、近代は7色で統一されました。

 

赤道から遠い国は虹の色数が多く、亜熱帯地域や熱帯地域付近では虹の色数が少ない傾向があります。アフリカの2〜8色とばらつきがあると、地域が広いのと文化の違いが関係するのかもしれません。

 

色を表す言葉が少なく、見えていても「大体青色」の様に表現している為に色数が少なかったり、インドネシアでは赤・黄・赤・緑・赤・青と赤に他の色が挟まっているように見える事もあるようです。

 

虹の色は、どれが正しくてどれが正解というのはありません。国によっては「虹の色が何色であってもかまわない」と気にしないと考え、個人の見え方や感じ方を尊重します。

 

黄色い日の丸弁当

もし、他の国のように日本も太陽は黄色という認識が一般的だったら、日の丸弁当には梅干しではなく沢庵が乗っていたかもしれません。

 

紅白国旗の国々とそれぞれの意味

日本と同じ紅白配色の国旗は18カ国あります。中でもインドネシア・モナコ・ポーランドはよく似ている国旗ですが、使用されている色の意味は様々です。

・インドネシアの国旗

赤…「勇気・情熱」

白…「真実・聖なる心」

 

・モナコの国旗

モナコ大公・グリマルディ王家の紋章から

 

・ポーランド

白…「自由・平和・共和国の尊厳」

赤…「建国に流された血」

 

インドネシアとモナコはほぼ同じに見えますが、国旗の縦横比が違います。

・インドネシア…2:3 横長

・モナコ…………4:5 正方形に近い

 

国連方式になると比率が2:3になるのでやはり見分けがつかないそうです。

 

国旗の配色

国旗の色の組み合わせは赤・青・白のトリコロールが一番多く、紅白は二番に多くなっています。国旗で使用される色が一番多いのがエクアドルで9色です。

 

黄青赤のトリコロールに、コンドル・山・船・青空・太陽・黄道の国章が描かれています。

・黄……「富・太陽・田園」

・青……「空・海・アマゾン川」

・赤……「独立の為に流された血」

を意味しています。

 

ナショナルカラー=イメージカラー

国旗とは別にスポーツでは「ナショナルカラー」が使われています。ナショナルカラーとは国旗より深くその国を体現する色です。

ナショナルカラーは国旗と同じ色を使用する以外にも歴史や建国の精神の意味を込めた色が選ばれています。

 

スポーツに使用するナショナルカラーは代表選手のチームカラーに使用されていて、スポーツ毎にナショナルカラーを変えている国もあります。

 

サムライブルーはナショナルカラー

オリンピックの開会式で日本代表選手が着用する公式ユニフォームは紅白の配色が多いですが、各競技のユニフォームは各々の競技のナショナルカラーを使用しています。有名なのがサッカーの日本代表チーム「サムライブルー」ではないでしょうか?

 

ユニフォームに使用するだけでなく、チームの愛称としてもサムライブルーと呼ばれています。女子サッカーは「なでしこジャパン」の愛称でユニフォームはサムライブルーになでしこの花の色のピンクをアクセントに使用しています。

 

サムライブルーが採用された経緯

サムライブルーは、1930年に行われた第9回極東選手権で、サッカー日本代表が初めて使用したと言われています。

当時の日本代表は東京帝国大学の選手が多く、大学チームのユニフォームが青色が使用された説がありますが、文献が残っておらず本当の理由はよくわからないそうです。

 

当時、青を使用していた事が、日本サッカーのナショナルカラーになった発端の様です。現在はサムライブルーは「海と空のイメージ」や「日の丸に映える色は青」との意味付けがされています。

 

イタリアの国旗とナショナルカラー

日本と同じく、国旗の色とは違う色をナショナルカラーに使用しているのが、イタリア代表です。

 

イタリア国旗は緑・白・赤のトリコロール配色で有名で

緑は「国土」

白は「雪・正義・平和」

赤は「愛国者の血・熱血」

を意味しています。

 

イタリアのナショナルカラーは青で、ブルーのユニフォームを着用したイタリア代表は「アズーリ(Azzurri)」「アズーレ(Azzurre)」の愛称で呼ばれます。

アズーリはイタリア語で青色の複数男性名詞を意味し、アズーレはイタリア語で青色の複数女性名詞を意味します。

 

ブルーのユニフォームはサッカーだけでなく、各スポーツで使用されています。

 

ナショナルカラーの青の由来

・イタリア統一運動時に核となったサヴォイア家の紋章説

・地中海とアドリア海とその上空に広がる空の青説

がある様です。

 

国旗と同様にナショナルカラーも歴史や由来を持ち、国民にとって大きな意味を持ち愛されています。

 

まとめ

国旗の色に込められた意味は国に寄って様々です。込められている思いは現在生きている人達だけでなく、過去の人達から未来へと脈々と繋がった願いでもあります。

 

世界には色に様々な意味を込めた国旗がありますので、調べてみてはいかがでしょうか?温故知新といいますし、もしかしたら新しい発見があるかもしれません。

 

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筆者

H.miyashita

「できる事よりやりたい事で働きたい」と考え、Web業界へ転職。ドット柄と星柄のアクセサリーや服の収集癖がある。趣味は読書とゲーム、好きなジャンルはコージーミステリーと時代小説。箱庭ゲームをのんびりまったりプレイする。好きな食べ物はサーモンときゅうりと牛乳。牛乳ならいくらでも飲める。南極大陸に並々ならぬ興味があるけど、極度の寒がり。北欧とドイツにはいつか行ってみたい。ひょうひょうとした大人になるのが目標。

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