部下の成長の為にやるべきこと

40歳を過ぎ、仕事で部下がいる立場となりました。転職という、環境を変えて生まれた状況なのですが、部署の責任者という立場になってみて初めて自分以外のスタッフの取り組みのサポートや会社としての目的や対外的な在り方についてなど、今まで真剣に考えたことのなかった領域での悩みも生まれています。同じようなタイミングで関わり始めた少年野球。そこでのコーチという立場においても、どうしたら子どもたちが真剣に取り組んでくれるのだろう。どう伝えたらルールや動きの意味を理解してくれるのか。子供達と過ごす時間が多くなるほどに、野球を通じて様々なことを学び経験してほしいという思いが募り、こちらでも悩ましい思いをしています。

会社の部下と野球の子供たち。彼らにとっての自分のあるべき姿というのは、ある意味、同じではないかと感じています。目的意識も持たずに、上司の指示を疑うことなく実行。
自分さえよければ。自分の担当業務だけこなせば。嫌われたくないから、いい人と思われていたいから。

こんな自分を正し、部下の成長をサポートできるように。管理職としてどんな姿で在るべきなのかを考えてみます。

私を成長させてくれた人

部下を成長させることを考えると、自らもこれまでにたくさんの人に指導を受けてきたことを思い出します。小さい頃だと、小学生時代の野球の監督でした。たくさん叱られ、厳しい練習も課せられました。練習のおかげかそれなりの結果も出て、厳しさ以上に今では良い思い出となっています。

社会人になってからは、先輩社員や上司、取引先の方々。なぜかスムーズに進行した仕事のことは覚えていなくて、失敗して叱られたことや困難なやりとりをした場面の方が記憶に残っています。精神的に辛かったことが、時間が経つことで有難い教訓となっているのでしょう。不思議と、怒られた事がない相手への記憶は強く残っていないものです。人が成長するには、やはり厳しさが必要だと感じます。その時は嫌だった、自分を叱る人や小言を言う人。部下を叱ることを少なからず経験した今、それがどれほどエネルギーを消費するのかを実感しました。と同時に、掛ける言葉やタイミングの難しさも痛感しました。

幸い現在も、自分の近くには厳しい目を向けてくれる人がいます。厳しさイコール期待。そう前向きに捉えながら、自らも良い上司にならなくてはいけません。

部下にとって良い上司とは

社会人は仕事によって成長するものだと思います。その成長スピードに関係するのは、「どの会社、組織で働くか」より「誰と一緒に働くか」。部下にとって、仕事範囲など様々な指揮権を持つ組織のリーダーや直属の上司は必然、その人の成長にとって影響が大きい存在となります。

では、良い上司とはどんな人なのか。人を成長させる上司とは、次の要素を持つ人です。

1.結果にこだわる人

ここで重要なのが、目標を設定されているのかどうかです。人間は目標を設定された方が発揮するパフォーマンスが上がるということは、これまでの研究で明らかになっています。目標の持つ意味、達成時に得られる成果を部下に理解させることが出来る人、それが良い上司です。加えて欠かせないのが、目標達成を厳しく促せるかです。運動と同様に、成長にはある程度の負荷が必要です。つまり仕事においては、厳しい人が欠かせないのです。

2.答えをすぐ教えない

成長には負荷が必要と記しましたが、特に「考える負荷」を与えることが大切です。学生時代の勉強とは違う、知恵を絞り考える行為。その時間が、部下の考える力を鍛えます。良い上司は答えを言わず、ヒントを与えるのです。

3.過程を重視する

結果にこだわることは必要ですが、過程を見る一面も大切です。目標を達成する方法やペースは、一通りの方法ではありません。達成するためにあれこれ考え、行動する。その一連の試行錯誤が部下を成長させるのです。過程の中で何かを得る。そのためにあえて回り道をさせる事も時には必要かもしれません。

4.得意分野を伸ばす

出来ないことではなく、得意なことを重視してそれを伸ばすように心がける。決まったことを黙々と進めることが得意な人には、そういう仕事を振りそのスピードと制度を磨かせる。
人との交渉が上手な人には案件受注までに専念させ、その数を積み重ねるようにするなど、部下のタイプをしっかりと見極めて、得意なことを他の誰よりも出来るようにするのも、人を成長させる上司です。

5.部下から学ぶ意識

自らが常に学びの意識を持つこと。その姿を見た部下は、学ぶことの大切さを理解します。最も効果的なのが、わからないことを部下から聞く姿勢です。部下の意見から学びを得つつも、上司に教えることによる部下の学びに繋げられるのです。

人は人で磨かれる

先日とある取引先の方に頂いた一言です。これまでにも聞いたことのある言葉ですが、今の自分の状況で耳にすると、改めて納得できます。人材育成は企業の発展に不可欠です。部下の成長を促すような上司。それは、厳しい父親のような存在なのかもしれません。

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筆者

Y.Nakahigashi

ラジオ局勤務を経て現職。若いスタッフが多いオフィスに、若干落ち着かない40代。見るもするもの野球好きで、少年野球の指導にも携わる。週末に野球をとるか家族をとるか。その選択が現在のもっぱらの悩みとなっている。いつまで経っても100を切れないゴルフと、知人から半ば強制的に連れて行かれる山登りを少々たしなみ、人畜無害の外見からか、知らない人に道を尋ねられることも多数。好きな動物は猫。好きなテレビ番組は「旅サラダ」。

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