Webデザイナーがこだわるべき情報設計とは

Webデザインを制作するとき、みなさんはどんなことに気をつけているでしょうか?もちろんデザイン性やクライアントの要望に沿うことも大事なことと言えますが、それ以前にまずはWebデザイナーなら知っておいて欲しい過程が、「情報設計」です。「情報設計」と聞くと、デザインとはかけ離れて聞こえるかもしれませんが、情報設計にこだわることでユーザーにとって使いやすく、わかりやすいサイトができあがってきます。

この情報設計の過程は、Webサイト制作をしていく中でワイヤーフレームやサイトマップの作成以前に取りかかるべき工程です。そしてしっかりと情報設計を行った上でページ構成・サイト構成といったワイヤーフレームやサイトマップを作成していくのが良い手順だといえます。今回はその情報設計について詳しく紹介していきたいと思います。

情報設計とは何か?

Webデザインを制作したとき、「なぜこういうデザインにしたのか?」と聞かれて、あなたは即答できるでしょうか?情報設計とは、簡単に言ってしまえば利用者にとってわかりやすく、使い勝手がよい設計をしていくことを指します。情報設計をしていくことで、デザインができあがったとき、ボタンひとつにしても、「なぜここにこのデザインでボタンを置いたのか?」という質問にも答えられるようになるでしょう。

制作する上で必要な情報をまとめ、ユーザにとってわかりやすく、使い勝手がいいように設計をしていくこと、更にはユーザーをゴールまできちんと誘導できるような設計をしていくことが、情報設計といえます。

情報設計の流れ

実際に情報設計する際に、まずはクライアントのヒアリングで詳しく色々な情報を聞き出していきましょう。その中でも最低限こちらは考慮していくべきというポイントを挙げていきたいと思います。

なぜWebサイトを作るorリニューアルするのか?

Webサイトを制作するにあたり、まずはなぜサイトを作りたい、もしくはリニューアルをしたいと思い、依頼したのか?その点は必ずヒアリングしていただきたい項目です。なぜなら、その「きっかけ」が今回制作するサイトの課題であり、改善するポイントであるからです。

例えば、
・訪問数が少ない
・必要な情報が載せきれていないためユーザーが不満に思っている
・ECサイトの売り上げを伸ばしたい
・企業の認知度をあげたい
などなど、Webサイトを制作する上で期待している効果がどういったものなのか?何を問題と感じているのか?そういった点を明確にしていきましょう。

企業サイトの場合などには、とりあえず案内できるホームページが欲しい、というクライアントも多くいるかと思います。そういった方にも、せっかく作るのであれば、ホームページを通してどういうことを伝えていきたいか?を必ず聞くべきだと思います。

例えば、採用情報をサイトにしっかりと載せていきサイトからの応募も受け付けたいなども出てくるかもしません。特にサイトを作る目的がなく、案内できるものでいいのであれば、最近はテンプレートなどもあり、専門知識がなくてもWebサイトが作れてしまうので、自社で簡単に作ってしまった方がコストもかからず良いとは思いませんか?

それでも費用をかけて制作会社にお願いをする、ということは少なからず制作をすることで何かを求めているということは理解しなければいけません。それが何なのか、それに応えるためにはどうしていけばいいのかクライアントと一緒に考えていくことが大事だと思います。

原因を分析しよう

こちらはサイトのリニューアルの際に特に重要となってきます。現行サイトで、問題と感じているものがなぜ発生しているのか?どこで発生しているのか?問題点の分析をしていきましょう。この分析においては、制作会社によっては他部署がしてくれたり、また何かツールを使ったりと様々な方法があります。

戦略をたてよう

現状の問題点やその原因の分析、把握ができたところでどうしていくべきなのか戦略をたてていきましょう。その中で、競合他社との比較、差別化、または対象となるユーザー(ペルソナ)の設定などを考えていく必要があります。

そして、ゴールの設定、そこまでの誘導など様々なことをこの段階で整理していきます。ゴールに向けての施策を練っていき、しっかりとした目的・目標をもったWebサイトを制作していきましょう。

Webサイトの設計をしよう

施策とゴール、今回制作するWebサイトの目的・目標を明確にしたところで、ようやくWebサイトの中身を考えていきます。設計前の情報整理がないと、設計をする際にそもそもの目的がブレてしまったり、クライアントの意向にばかり沿った設計になってきてしまいがちなので、まずはここまでの過程(情報整理)を必ずしっかりと行い、クライアントにもそれを共有していきましょう。

必要なコンテンツを洗い出そう

まずは現行サイトを参考にコンテンツを洗い出し、その中でも必要なコンテンツ、必要でないコンテンツ、または載せていきたいコンテンツなどを整理していきましょう。ゴールを明確にしていることで、そのコンテンツがゴールに向けて必要なのかどうか検討しやすくなると思います。

また、この時に重要なのが、必ずしも全ての情報をWebサイトに載せるべきではない、ということです。コンテンツが多くなれば多くなるほど、ユーザーに何を伝えたいのか?がわかりにくくなり、結局のところ何のためのWebサイトなのかがわからなくなってしまうことが多々あります。ユーザーにとって本当に必要なのかどうかWebサイトに載せるべき情報なのかどうかをこの工程でじっくりと考えていきましょう。

コンテンツを見せる流れを考えよう

コンテンツを見せていく中でも、その流れによって伝わりやすさが格段に違ってきます。どんな流れで見せていけばユーザーがわかりやすく、納得してくれるのかを考えましょう。

サイト構成・ページ構成を作成しよう

必要なコンテンツと流れ(重要なコンテンツ)を整理したところで、ようやくサイト構成とページ構成を作成していきます。この工程がいわゆるサイトマップ・ワイヤーフレームの作成となります。

ここまでの一連の流れが「情報設計」となります。これ、全部Webデザイナーがやる仕事なの!?と思われる方も多いかもしれません。制作会社によって異なってくるとは思いますが、制作側との認識の違いを減らしていくためにも、制作側もこの流れを必ず知っていなくてはいけません。

その中で、ヒアリング・情報整理までは他部署で行いその情報を制作側に落とし込むという制作会社も多いのではないでしょうか?情報設計に全て携われないとしても最低でも情報の落とし込みをして、実際の制作担当がしっかりとそのWebサイトを制作する目的やゴールがわかっていないと結局中身がブレたサイトができあがってしまいます。

Webデザイナーとして、デザイン・構築をすることが全てではありません。指示通りにデザインをおこして構築するだけなら知識さえあれば誰でもできることです。言ってしまえば、ここまでは学生の範囲です。

お仕事としてこなしていくのであれば、それ以上が求められるのは当然のことですよね。自分が満足するだけのデザインではもちろんお仕事とはいえませんし、もちろんクライアントのことだけを考えたデザインでもいけません。Webデザイナーとして大事なのはその先にユーザーがいることを踏まえた上で、そのWebサイトの目的を達成できるようなデザイン・設計をしていくことです。その一歩として、まずは情報設計を自分の中でしていってみるのも良い方法なのではないかと思います。ぜひ実践してみてください。

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筆者

M.Nakayama

Bigmac inc. 制作部所属。 前職でBigmacと出会い、2015年6月制作部の立ち上げと共に入社。オンとオフの切り替えをしっかりすることをモットーに、仕事の日はがっつり仕事、休みの日は子どもと目一杯遊び、家事に励むようにしています。 Webデザインからサイト構築まで幅広く携わっていますが、基本的には人が作った綺麗なデザインを寸法の狂いなくコーディングしていくことが好きで、難しいものができたときほど達成感・やりがいを感じます。シンプルでフラットなデザインが好物です。

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