文字の起源と歴史を紐解く

記事公開日:2018.03.15

最終更新日:2018.03.19

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広告やSEOに携わっていると、限られたスペース、文字数に魅力的な文章や文字を収めるため、「あと1文字」に頭を悩ますことが多々あります。
私たちが普段何気なく使ったり、頭を悩ます「文字」について、起源と歴史をご紹介したいと思います。

人類史上に文字の起源が出現

人類史上で初めて「文字」の起源だと考えられているのは、紀元前3200年頃の西アジアのシュメール人の都市ウルクで使い始められた絵文字だと言われています。

後を追うように、紀元前3000年頃にメソポタミア文明のくさび形文字、エジプトのヒエログリフ(象形文字)などの文字体系が発展していきました。

人類史上でみると文字の歴史は浅い

実は文字の出現は、人類史上で見ると、つい最近できたものでもあります。

人類は紀元前500~400万年前に出現した人類の祖先の猿人から進化と遂げ、紀元前1万年前に現代の私たちと変わらぬことができるようになり、やがて文字を発明し歴史を残していきました。
人類史がはじまってから、人類が文字で歴史を残すようになるまで99%は文字で歴史が残されていないのです。

文字で記されていない前の歴史のことを先史時代といい、文字によって記録が残ってからは歴史時代と呼びます。

人類の軌跡は「文字」で記録されることによって、「歴史」となっていきました。
文字の起源を探ることは、人類の歴史のはじまりとも言えるのです。

文字の起源は地域によってバラバラ

文字によって先史時代と歴史時代のはじまり、文字の起源はバラバラです。
文字の発明は文明の発達とも関係しており、地域差があるからです。

もっとも古い歴史時代の始まりは、古代の世界四大文明のメソポタミア文明、インダス文明、黄河文明、エジプト文明です。

参照:MOJIの歴史

文字の進化による表現の差

上記の縮図のように独自の進化を遂げた文字達は、同じ物事を表現する時にも文字数が変わってきます。

文字数が決まっていないテキスト文章を取り扱うときには、文字数の違いについて問題ありませんが、広告だと文字数制限があるため、どの国に広告を出向するかで言葉を選ぶ必要がでてきます。

くさび形文字

くさび形文字の原型は、シュメール人の日用品や農産物の数を表す粘土製の玉「トークン」を、粘土板に押し付けて数を記号として表していたところから派生しました。

やがてトークンを使うのではなく、トークンと同じ形をした模様を粘土板に描き線を足すことで、数だけでなくモノの意味、音節を表すように発展していきました。

くさび形文字はアッカド語やフリル語、ヒッタイト語など他の言語にも展開されていきました。

ヒエログリフ

エジプト文明で文字の読み書きはとても重要視されており、書記に関する教育が熱心に行われていました。
ヒエログリフを読めるとファラオや要人に仕えることができるからです。

文字の読み書きができる書記の地位を確立するため、ヒエログリフは元々学習が困難だったのにわざと難解に進化していきました。

漢字

世界史上最も特異といわれている文字「漢字」は、紀元前13世紀頃の中国の亀の甲羅に刻まれた「甲骨文字(こうこつもじ)」から発明されたと言われていますが、漢字の起源はいまいちはっきりしていません。

発生時期の遅さから、くさび形文字の影響を少なからず受け進化したのでは、と研究もされていますが正確なことはまだわかっていません。

日本の文字の起源

日本の先史時代と歴史時代との境目は、だいたい弥生時代から古墳時代にかけて、と言われています。

中国の魏志倭人伝や漢書地理志などの文献に日本語が登場しますが、中国の文献なため日本の歴史時代とはいえず、はっきりとした時期は判明していません。

日本語は系統関係がよく分からず孤立した言語のひとつです。漢字と同じではと考えられていますが、表記や発音など分布の影響は強く受けましたが、同じ系統とは言語学的に認められていません。

4~5世紀頃に漢字が中国から伝えられ、漢字は時代の流れと共に使いやすく分かりやすいように改良され6~10世紀頃に現在も使われている楷書体になったと言われています。
やがて平仮名やカタカナができ、今の日本語として進化していきました。

ハワイには最近まで文字がなかった

ハワイでは、先住民たちは文字を持たない文化を形成していました。
ジェームズ・クックがハワイ島を発見し、19世紀頃にアメリカの宣教師から、すべての母音と子音を独立した字母で表す文字体系、アルファベットを伝えられるまで文字を持っていませんでした。
つまりハワイの歴史時代は、ほんの200年ほど前から始まったことになります。

文字ではない情報伝達方法

文字の起源として例外でインカ文明があります。インカ文明は、文字による記録はなく、キープ(結縄)と呼ばれる方法で記録を残しています。
キープとは、結び目の数や形によって情報を伝達する仕組みです。

キープは文字ではありませんが、キープによる記録は確かに残っています。
他の文字とは違い文字での記録ではありませんが、「キープで記録がされていた時代」を先史時代と分類はできないため、歴史時代としてカウントされています。

またキープは数字だけを示していたと考えられていましたが、近年、文字、手紙としても使われていたのではないかと分析されており、日々研究はすすんでいます。

現代を生きる象形文字

中国の少数民族ナシ族が使う文字、トンパ文字は世界でも他に類を見ない現代でも使われる象形文字です。世界の文字の中でも唯一色によって意味が変わる文字であり、黒は悪、黄色はお金など意味を持ちます。
また古来に存在していた象形文字とは違い、トンパ文字は現代の人が見ても分かる文字でありかわいいです。

文字数で困っているときはトンパ文字でどうにかならないかと考えてしまいます。

まとめ

文字によって物語や歴史は紡がれ、「その時、その場所で生きていた人」が書いたものであり生きた証でもあります。
日本語も毎年、流行語がでてきて歴史が紡がれています。文章や文字についてのアンテナを常に張って仕事に活かしていきたいと思います。

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筆者

C.Tada

Bigmac株式会社 メディア事業部所属。 広告の楽しさと文字がもたらす可能性の広さに惹かれ、2016年にBigmac株式会社に参画。 SEOの奥深さと面白さを感じながら業務に行い、より面白く読みやすい記事をライティングすることをモットーに、日々日本語と格闘中。 趣味は読書と史跡巡りと水族館に行くこと。好きな食べ物は焼肉とコーヒー。高校野球観戦が大好きでよく見に行くが、ルールはまだいまいちわかっていない。

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