カクテルパーティー効果で脳を鍛える方法

前回は、段取り脳とも呼ばれている「ワーキングメモリー」についてお話させていただきました。ワーキングメモリーの強化方法は、日常生活の捉え方を変えるだけで、当たり前に行なっている行為が脳のトレーニングに変わるという面白い発見ができました。

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日常生活でワーキングメモリーを強化する方法

ワーキングメモリーと日常生活の繋がりを調べているうちに出てきた、気になるキーワードがこちらの【カクテルパーティー効果】です。今回は【カクテルパーティー効果】についてまとめてみました。

カクテルパーティー効果とは

カクテルパーティー効果とは、音楽、会話、人の足音、物音などのざわざわした状態が、まるでカクテルパーティーのようだったことから、1953年に心理学者のチェリー氏が提唱しました。カクテルパーティー効果は雑音や会話がある中でも、話したい相手の会話、声、タイプの曲といったように、自分に必要とする情報だけをピックアップして認識することを意味しています。耳鳴りは、疲労・ストレス・寝不足等が続くことにより、カクテルパーティー効果のフィルター機能が低下するためおこるとされています。

こんな経験ありませんか?

みなさんは、凄く騒がしい場所や会話の最中でも、別の相手から自分の名前を呼ばれると反応できてしまうことや、今気になっている商品がやたら目にとまる体験したことはありますか?

例えば、「マスクで口元も見えない相手が、騒がしい場所で話す内容を聞き取る。」「車の購入を考えている時、購入検討中の車種がやたら目にとまる。」「自分が大声で笑うような会話をしている最中でも、部屋の隅で話している2人の会話もしっかり聞き取れてしまう。」といったように、よくよく考えてみたら、人間の脳は精密機械をも上回るもの凄い情報処理能力だと思いませんか。
地獄耳ともいえるカクテルパーティー効果
昔から日本では、非常に優れた聴覚で、噂を聞きつけるのが速い人を地獄耳の持ち主と呼んでいるようです。カクテルパーティー効果と同じ意味合いといえます。

ざわざわしたカクテルパーティー会場を録音した実験があります。その結果、録音内容では、ざわざわとし過ぎて会話の中身は聴き取れなかったそうです。高度な情報処理をしている脳は、日々の意識を変えることでさらに強化することができます。それでは、脳の研ぎ澄まされた情報処理能力であるカクテルパティー効果を、脳と心理学の分野で調べてみました。

脳が認識するまでの3つの物理現象

人間が音としてとらえ、脳が認識するまでには3つの物理現象の段階があります。

物理的認識

音自体にある空気振動段階をいいます。

生理的認識

空気振動が耳まで伝わり、鼓膜をふるわせます。この振動が神経信号に変換されることをいいます。神経信号として脳が認識した音のことをいいます。

心理的認識

神経信号として脳に伝わった音を認識する段階をいいます。心理的認識は一番カクテルパーティー効果に大きく影響するといわれており、自分が抱えている悩みや潜在意識でも反応してしまいます。

頭が真っ白になるとは

脳は、身体的、精神的ストレスが長時間継続するとシナプスの働きを抑制しようとします。そうすると、神経細胞の網の模様を作り出すことができなくなります。このような状態は、人間が追い詰められた時に起こりうる「頭が真っ白になる。」「頭が働かない。」といった情報の整理と収集作業が通常のようにできなくなる事をいいます。舞台の勉強している方達は頭が真っ白になる状態をなるべく減らすために、演技の心得として「 良くみる ・良くきく・しっかり感じ取る」という3原則があり、演技の心得には脳を研ぎ澄ます要素が凝縮されているそうです。

カクテルパーティー効果で脳を鍛える

日常生活の捉え方を変えるだけでできる、カクテルパーティー効果はあらゆる脳番地を活用します。脳をフル活用する作用を活かした脳のエクササイズをご紹介します。

聴覚系脳番地を脳トレ

聴覚系脳番地は耳で聞くことに関係する脳番地で、聴覚系脳番地を強化することで情報処理能力が上がります。

飲食店で聴覚系脳番地を脳トレする場合

カフェやファミレス等の比較的騒がしい飲食店に行って、自分の席から少し離れた場所の会話に耳を澄ますことです。

音楽で聴覚系脳番地を脳トレする場合

音楽を聴くときにも、聴覚系脳番地を強化する方法があります。特定の楽器に注目して音楽を聞くことです。何回か聞いているような曲でも、特定の楽器の音に注目して聴くことで、脳の活用される場所が変わり、今まで記憶に残らなかった楽器のアレンジに気づけたり、曲にイメージが変わったりと聴覚系脳番地の強化に繋がります。歌詞のある曲を聞いているとどうしても、歌詞に注目がいってしまい、バックバンドの演奏が残りにくいですが、これは、歌詞を判断する際に使われる脳の番地と、演奏を判断する際に使われる脳の番地が異なります。注目する楽器、歌詞、コーラスのハモリなどいろんな目線で特定の音を追うことで聴覚系脳番地の強化に繋がります。

伝達系脳番地を脳トレ

伝達系脳番地は話したり伝えることに関係する脳番地で、ミーティングや商談の際に、相手の話を理解するだけではなく、自分が伝えたい内容を正しく理解してもらう必要があります。このような、ディスカッションの際に必要な伝達系脳番地の強化方法をご紹介します。

見知らぬ人に話しかけてみる

知らない人に話かけるというのは、ものすごく勇気がいる好意であり、ハードルが高いと考えてしまう方もいるかと思いますが、パン屋さんの店員さん、ジムで一緒になった人などに、簡単な世間話を持ちかけるくらいの内容で良いのです。見知らぬ人に目的を持って声をかけることは、相手の出方やリアクションが想定しかねます。このようなぶっつけ本番の会話のやり取りは、伝達系脳番地がフル活用されます。

選択肢を3つ考えながら話をする

「先日頼んでおいた仕事、いつ終わりそう?」ではなく、これからは「○月○日の○○時に頼んでおいた仕事、いつ終わる?今日?明日?明日の午後一?」や、「何食べよっか?」ではなく、「何を食べる?お寿司?うどん?ピザ?」といった感じで、相手に質問する際には、相手にイメージが伝わるように3つ選択肢を用意するようにしましょう。

選択肢を準備には、相手の興味ありそうなものを分析し、自分の思いを伝えるにも工夫が必要となります。このように伝達方法の情報処理をする際に伝達系脳番地が活性化されます。

感情系脳番地を脳トレ

感情系脳番地は社会性、感性に関係する脳番地で、相手を見てなんとなくいつもと違う気がすると思ったことありますよね。人の表情・仕草・服装・雰囲気などの情報から「違和感」をジャッジできることは感情系脳番地の働きによるものです。感情系脳番地を鍛えることで、相手の人の表情・仕草・服装・雰囲気などの情報から「感情の変化」を察知することが可能となり、日常的に意識をして鍛えていくことで精度上っていきます。営業職には望ましい能力です。トレーニング方法はこちらです。

まわりの人にその日の印象を伝える

朝挨拶をする際に、人の表情・仕草・服装・雰囲気から相手のメンタルや体調を察し、その感じたこと、気付いた点を伝えてみてください。例えば、「疲れているみたいね。大丈夫?」や、「いいことあった?表情がいいね。」といったように、シンプルですが、相手に寄り添った一言を添えることでコミュニケーションがとれます。その他にも声のトーン、肌の様子、会話の内容に注意して観察するなど、情報を把握できるポイントはたくさんあります。この際のポイントとしては、じっくり直視して観察するのではなく、一瞬の印象で判断することが感情系脳番地を鍛えるポイントとなります。

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