動画制作においてファイルの形式は種類が多く、どれを選べばいいか悩みますよね?
動画ファイルは「コンテナ」とも呼ばれ、コーデック(動画圧縮ソフト)で動画を圧縮したものを保存するために使用されます。
名前が示すように、コンテナ (動画ファイル) は動画データを転送する箱のような役割を果たします。
また、動画ファイルは音声データと動画データで構成されているため、多くの容量を必要とします。
ファイルサイズの大きな動画データをコンテナに保存するには、動画を視聴できるように圧縮し、変換や復元する必要があります。
データの圧縮・変換・復元にはコーデックと呼ばれるソフトウェアが必要です。ただし、動画ファイルはすべてのコーデックと互換性があるわけではありません。
各コーデックには異なる圧縮特性があります。したがって、動画ファイル形式をサポートするコーデックを選択する必要があります。
サポートされている動画ファイル形式は、コーデックによって異なることに注意してください。
動画ファイル形式にはさまざまな種類がありますが、動画を作成する場合は、主な動画ファイル形式だけを知っておくと役立ちます。
この記事では、 活用シーン別でのおすすめの動画ファイル形式も解説しています。ぜひ、参考にしていただければと思います。
目次
動画ファイルについて
動画ファイルは、ビデオおよびオーディオ データを保存するためのボックスであり、コンテナとも呼ばれます。
まず、動画ファイルは 1つのファイルに結合されず、ビデオとオーディオが別々に保存されます。
コーデックと呼ばれる技術を利用して、音声と動画をファイル形式で保存できる形式に変換し、1つの動画ファイルに結合するシステムです。
動画ファイル形式にはさまざまな種類がありますが、ファイル名の末尾にある「.mp4」または「.avi」で識別されます。
種類によってはテキストデータやサムネイルデータも保存できます。
「コンテナ」・「コーデック」の特徴
「コンテナ」では動画ファイルは単一のデータのように見えますが、実際は別のものです。
動画では、コーデックと呼ばれる規格を用いて「音声」と「映像」がそれぞれの音声データと映像データに変換され、動画ファイル(「AVI」「MP4」など)と呼ばれる「コンテナ」にまとめられます。
一方で「コーデック」では、映像や音声のデータをエンコード/デコードするプログラムのことを言います。
コーデックには映像コーデック(Video Codecs)と音声コーデック(Audio Codecs)があり、映像ファイル形式(コンテナ)の種類によってサポートされるコーデックが異なります。
なぜコンテナとコーデックを選ぶ必要があるのか
これは、圧縮オプションが使用されるコーデックとそれを再生するソフトウェアによって変わってきます。
動画ファイルのOS、圧縮、解像度、再生負荷などの状況に応じてコンテナと対応コーデックを選択する必要があります。複
数のファイル形式をサポートするコーデックを使用する場合でも、コンテナによって圧縮後のサイズは異なるため、両方に適したものを選択することが重要です。
動画ファイル形式の種類
MP4(.mp4)
MP4 は、高い圧縮率と高画質のため、広く使用されているファイル形式です。
高画質を維持したままファイルサイズを削減できます。
さまざまなオペレーティング システムと互換性があり、多くの家庭用デバイスで再生できる動画ファイル形式になります。
AVI(.avi)
これは、Microsoft によって開発された Windows標準の 動画ファイル形式です。
様々なコーデックを保存できる非常に汎用性の高いファイル形式ですが、ファイルサイズが大きくなりやすいという特徴もあります。
MOV(.mov)
Macの標準的なファイル形式です。非常に多用途に活躍でき、幅広いコーデックをサポートしています。
ファイルサイズが大きくなる傾向があるなど、AVI と多くの類似した特徴を共有します。
Mac の標準形式であるため、Windows で MOV を再生する場合は、QuickTime Playerをインストールする必要があります。
WebM(.webm)
WebMは、Googleによって開発されたライセンス不要のオープンソース形式です。
拡張子は「.webm」で、 画質などの面でMP4より若干劣りますが、ファイルサイズを高い圧縮率で小さくできるのが利点です。
FLV(.flv)
Adobe社がAdobe Flash Player用に開発した拡張子「.flv」のFLASH形式です。
Adobe Media Serverの開発が終了してしまい、配信にはほとんど使用されなくなり、2023年12月時点でFLVでの動画ファイルの作成がほとんどできなくなってしまっています。
活用シーン別おすすめ動画ファイル形式
これまで紹介してきたように、動画ファイル形式にはさまざまな種類があります。実際に選ぶとなると、「どれを選べばいいのか分からない」という方もいるかもしれません。
シーンごとに活用するおすすめの動画ファイル形式をご紹介します。
会社の企業サイトで動画を配信する場合
自社サイトで動画を制作し配信する場合は、デバイスのブラウザ環境を問わず再生できるMP4やFLVといった汎用性の高い形式がおすすめです。
ただし、Webサイトに動画ファイルを埋め込む場合、ファイルサイズが大きいと動作が遅くなったり、ブラウザが開きにくくなったりすることがあります。
そのため、動画ファイルを大幅に圧縮するなど、ファイルサイズが大きくなりすぎないように対策を講じる必要があります。
YouTubeなどのプラットフォームに自分の動画をアップロードする場合
動画サイトに動画をアップロードする場合は、アップロードする動画ファイル形式が、その動画サイトが管理してサポートしている形式なのかをしっかり確認し、投稿するようにしましょう。
例えば、MP4形式はYouTubeが推奨する動画ファイル形式になります。オーディオ コーデックは AAC-LC、ビデオ コーデックはH.264 です。
ただし、YouTubeでは多くのファイル形式をサポートしているため、この記事で紹介しているあらゆる形式の動画ファイルをアップロードできます。
YouTubeにアップロードする場合、基本的には任意の形式を選択できます。
SNSなどのメディアに自分または自社の動画をアップロードする場合
SNSなどのメディアに動画を投稿する際は、MP4やMOVが役立ちます。MP4とMOVは、Instagram、X、Facebookなどの主要なSNSで使われている形式になります。
AndroidやiPhoneなどのスマートフォンがありますが、Androidで録画された動画はMP4形式、iPhoneで録画された動画はMOV形式です。
まとめ
今回は動画ファイルにおいての種類や形式、特徴、選び方や活用シーン、注意点について解説しました。
適切な形式は、視聴環境や作成するビデオの目的によって異なります。事前に通知してビデオを準備してください。
今後動画配信プラットフォームに自身が制作した動画をアップロードする場合は、使用しているサービスのマニュアルを読んでみるとよいでしょう。
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